核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

福沢諭吉に欠けているもの

 周論文を読み、自分なりに福沢諭吉を読んだ体験と合わせて考えたのですが、彼には日本を強国にしようという思想はあっても、より大きな世界平和への理想が欠けている、との結論に達しました。
 明治初期の人に世界平和主義を求めるのは酷だという反論も考えられますが、私の見る所では同時代の三人、植木枝盛矢野龍渓福地桜痴は、日本一国を越えた世界平和を志していました。
 上記三人にもそれぞれに欠点はありますが、福沢諭吉の欠点はそれ以上です。そんな人物をいまだに最高額紙幣の顔にしているのは、「わが国は日本一国だけが大事です。世界平和のことなど知りません」と世界に発信しているようなもので、みっともない話だと思います。