核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

戦争廃絶への見通し

 小川未明の童話「野ばら」のことを考えながら『文学理論』をめくると、まさに「野ばら」への言及が。奇跡もシンクロニシティも信じない人間なので、単純に驚いています。

 「野ばら」は単純化すると、敵対関係にある二人の兵士が、将棋を通して親しくなる、という話です(本当はもう一波乱あるのですが)。これはシャンタル・ムフの、敵対性を「闘技」によって対抗者関係に変えるという思想に、通じるものがあると思うのです。

 ルール無用の殺し合いである戦争(戦争にルールを設けようという試みはありますが)、ルールのある、むきだしの暴力ではない「闘技」におきかえ、敵対性を対抗者性へと和らげていくこと。それが現時点での私の戦争廃絶への見通しです。