ムフもロトクラシー(くじ引き民主主義)について語っていました。
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くじ引きや抽選による古代の選出行為が、私たちの民主社会を現在襲っている代表の危機への救済策を提供するとして、様々な理論家たちによって提案されている。
ムフ『左派ポピュリズムのために』明石書店 二〇一九 七八ページ
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で、レイブルックの『選挙を疑う』なんかが紹介されているわけですが、ムフはそれに批判的です。多元主義的な民主社会のためには「代表」は必要だと。
古代といえば、まさに古代ギリシアを舞台にした矢野龍渓の『経国美談 後篇』にも為政者の抽選を主張する党派が出てきましたが、語り手に「乱党」扱いされてました。
古代ギリシアでさえ機能してたとは言い難いものが、高度な専門知を必要とする今日の政治で通用するかどうか、疑わしいと思っています。一応、レイブルックは読んではみます。