核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

教祖さまの予言が外れたら……

 教祖さまの予言が外れたら、良識ある人は愛想をつかして去るものですが。

 熱心な信者の中には、なんとかしてつじつまを合わせ、現実のほうを教祖さまの予言に合わせて変えようとする者も現れるわけです。変えるのが解釈のレベルだったらまだ無害なのですが、現実そのものを予言通りにねじ曲げようとするのははた迷惑もいいところです。

 で、マルクスの予言。労働者による革命は先進資本主義国で、ブルジョア革命の後に起こるはずだったのに、どう見ても先進資本主義国ではないロシア帝国で、ブルジョア革命をすっとばして社会主義国家と称するものができちゃったわけで。

 さっきも言ったように良識ある人ならマルクス自体を疑うべきなのですが、たとえばローザ・ルクセンブルクはそうではなかったわけです。ラクラウ+ムフの『民主主義の革命』四七から五九ページには、一見難し気な用語を並べて「ローザ・ルクセンブルクのディレンマ」なるものが延々と語られていますが、信者のつじつま合わせとしか思えません。