近隣の騒動が片付いたようなので、『反デューリング論』にもどります。
デューリングという社会主義者の暴力批判論に対してのエンゲルスの論。
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暴力は歴史上でもう一つ別な役割、革命的な役割を演ずるということ、マルクスの言葉でいえば、それは新しい社会をはらんでいる、すべての古い社会にとって助産婦であること……
岩波文庫版『反デューリング論 下巻 六七ページ
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……とエンゲルスは、「教祖様(マルクス)はこうおっしゃった」ことだけを論拠にして、デューリングの反暴力論を嘲笑します。ここに限らず、『反デューリング論』は科学的態度からほど遠く、批判者デューリングとまじめに対話しようという気はまるでありません。
「マルクス様は暴力を推奨なさった」から、レーニン、スターリン、毛沢東の虐殺への道は一直線です。