核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

福沢諭吉『世界国尽』中のリベリア共和国

 『佳人之奇遇』以前(一八六九)の、リベリア共和国についての記述。

 福沢諭吉『世界国尽』巻二、「阿非利加」に、「「理部利屋」は、アフリカ州の国柄に、一種無類の共和制、人民およそ五十万、議事院立てて事を議し、北アメリカに流行の、自由の風を移せしは、暗き雨夜に一点の、星の輝くごとくなり」とあります。

 福沢諭吉のアフリカ観の中では、最大級の賛辞というべきでしょう。その裏にある、西洋人とアメリカ系黒人移民と現地人との軋轢まで見抜けなかったのは仕方がないことかもしれません。