定価は5000円 図書館で借りた
厚さはどんと 5.5cm
重いぞ重さ 1.3キロ
北原 北原 白秋~全集~♪
ちょっと文体模写してみました。北原白秋の歌詞というのは実に単調で、簡単に模倣量産できるAIがつくれそうです。
特に終わりの「〇× 〇× われらの〇×」といったリフレインは。北原白秋が「われら」の成員ではなく、彼の近代的自我などひとかけらも含まれていないのは毎度のことです。
いくつか引用しようと思ったのですが、見てるだけでげんなりしてきました。軍国主義色もさることながら、こういう単調空疎な詩を量産できる白秋の、精神の荒廃に思いを馳せてしまうと。
たぶん白秋も、『邪宗門』を書いた若き日は、本当に「われは思ふ」通りを詠う詩人だったのでしょう。濫作を重ねているうちに、いつしか内部の世界を熟視することを止め、陸軍から依頼が来れば「われら陸軍」、海軍からの依頼なら「われら海軍」と量産品を作詞する、御用詩人になりさがってしまったわけです。
私が今書いている論文はくしくも「文学を殺すものは何か」です。白秋に言及するつもりはありませんが、考えを深める燃料にはなりそうです。
(追記 13キロは1.3キロの間違いでした)