核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

『近代文学研究叢書 50』

 おなじみ、『近代文学研究叢書 50』としか、表紙にも背表紙にも裏表紙にも書いてない本。装丁は困りものですが、最近は検索ですぐ中の文学者名がわかります。便利になったものです。

 で、北原白秋が収録されている50巻ですが、日露戦争期(一九〇五)にちょうど満二十歳だった白秋こと北原隆吉が、どうして徴兵されずにすんだのかは書いてありませんでした。早稲田大学英文科予科に在籍していたそうです。その頃に書いた『全都覚醒賦』を読む限りでは(上掲書ではなくウィキソースで読みました)、戦争礼賛の詩ではないものの、とにかく内容空疎な漢語を並べただけの長詩です。御用詩人の素質はデビュー前からあったようです。