しょうかい。魏の武将で、知識人としても文名があったようですが。今回は『三国志演義』限定の話です。
ついに蜀の征服をなしとげ、よからぬ心を抱いた鍾会のセリフ。
『演義』は今手元にないのでうろ覚えですが。
「この地で割拠すれば天下を狙えよう。まかり間違っても玄徳くらいにはなれるというものだ」
・・・・・・ひどいと思いませんか。ぽっと出敵役の分際で前半の主人公を「まかり間違っても玄徳くらい」。
この場面まで読んできて、なんか玄徳や孔明の遺業が急にちっぽけな徒労に見えてきて、しかし決して不快ではない、脱力感に見舞われたのを覚えています。
完読せずに最後だけ読んだんですけど、『紅楼夢』のラストもなかなかでした。またいずれ。