核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

「戦争は悲惨です。以上」では・・・・・・

 水川隆夫『夏目漱石と戦争』によれば、漱石第一次世界大戦期のある書簡で、

 

 「戦争が始まりました。たまにはあんな事も経験のため好からうと思ひます。欧州のものどもは長い間戦争を知らずにゐますから」

 

 と書き、その後の別の書簡では、

 

 「戦争は悲惨です。以上」

 

 と書いたそうです。二つの書簡を矛盾と見るか、反戦思想の成長とみるべきか。

 現時点での私は、矛盾説も成長説もとれません。

 主戦論者だって、「戦争は悲惨」程度のことは言えるのです。