必要あって『現代詩手帖』(二〇二〇年一一月号)のバックナンバーを取り寄せたのですが、特集記事に岡和田晃氏の記事がありました。創作・評論・編集・翻訳と多角的に現代文学に取り組んでおられる氏のこと、珍しいわけではありませんが、私にとってはうれしい出会いでした。一面識もありませんが、このお方は、TRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)、ことに私の好きなT&T(トンネルズ&トロールズ)の業界でも知られたお人でして。
入門書『トンネルズ&トロールズをあそんでみる本』(冒険企画局 二〇一六)にも岡和田氏は記事を寄せられています。
「強さのインフレが進んでカーラ・カーンやレロトラーも討ち果たし、最終ボスは「混沌」。モンスターレートは300万でした(笑)」(一一四頁 欄外記事)
モンスターレート(MR)というのは敵の耐久力と攻撃力を同時に表す数字のことで、人間やゴブリン・オークはだいたい10~20ぐらい、公式シナリオ『カザンの闘技場』で戦う猛獣やモンスターは30~500、闘技場最強のショゴスが1000なのですが・・・・・・300万て。馬鹿正直にやるとダンプカーが必要です。
レロトラー(カザン帝国の女帝)やカーラ・カーン(その側近で闘技場主催者)の能力は公式でも不明なのですが、300万はないでしょ。リアル中二時代に私が属していたT&Tグループも、『少年ジャンプ』の影響でバトルがインフレしていき、最後はハルマゲドンみたいな展開になりましたが、300万はいかなかったような。
そんなこんなで、岡和田氏には親しみを感じます。
2023・4・2追記 本記事は、「著 ケン・セントアンドレ 翻訳:安田均/グループSNE」が権利を有する『トンネルズ&トロールズ完全版』のルールに言及していることをお断りしておきます。
(C)Group SNE 「トンネルズ&トロールズ完全版」