核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2023-07-18から1日間の記事一覧

とにかく暗い『灰燼』

とにかく明るい安村という芸人がいて、全裸すれすれのかっこでポーズし、 「安心してください。はいてますよ」 と決めるそうです。最近では英国で人気だとか。 森鴎外『灰燼』は、ムードこそ「とにかく暗い」のですが、芸風は安村氏に似ています。自然主義陣…

森鴎外『灰燼』、読んでみました

主人公の山口節蔵が回想する、書生時代。時は北清事変(一九〇〇年)頃。新聞や世間は北京の戦争の噂で持ちきりなのですが、節蔵は関心を示しません。もともと世間の人々を馬鹿にしているタイプなのです。「灰色の日」という気分に入った時にはそれがさらに…