核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

記憶力が落ちてきた…

らちもない愚痴ですみません。 昔はカタカナの地名人名を覚えるのが大好きで、おかげで世界史の点数だけは良かったものですが、最近はそれもだいぶ怪しくなってきました。 実はキリル文字を覚えようと思い、一覧表を印刷して手元に置いているのですが、Дから…

山本真鳥編『新版 世界各国史 27 オセアニア史』(山川出版社 2000) その1

ストロマトライトもですけど、この地域については本当に知らないことが多いことに気づかされました。 大まかな地域区分について。「ハワイ諸島、ニュージーランド、イースター島を結ぶ三角形の内側がポリネシア(たくさんの島の連なりの意)、その西の赤道か…

星一『三十年後』 その2 さし絵

星新一の文庫の解説でその存在を知って以来気になっていたさし絵。ようやく見つかりました。 九十一歳の嶋浦翁が、十七歳の花江嬢の操縦する自家用飛行機で、富士山上空を「散飛」する場面です。 文章は江見水蔭の手を煩わせた…と、序文にはありましたが、こ…

星一『三十年後』 その1 内乱と非暴力的鎮圧策

SF作家星新一の父上の著とされる、1918(大正7)年刊行の未来小説『三十年後』。実は全巻通読はしていないのですが、さわりの部分だけ紹介します。 「世界の平和以来、武器の必要を認めないので、各国共に兵器は潰して了ひました」という時代。医薬の…

世界情勢を読む会編『改訂新版 面白いほどよくわかる 世界地図の読み方』(日本文芸社 2007)

ナウルやバヌアツに特化した本が見つからなかったので、一般書から読んでみることにしました。 まずバヌアツ。親英派と親仏派の対立の結果、独立(1980年)直前に、「親仏派が分離独立を宣言し、政府はパプアニューギニア軍の支援で鎮圧する一幕があった…

本日の予定

今日は図書館で、「ナウル」「バヌアツ」「百田尚樹」関連の本をありったけ借りてきます。同じことを考えてる人もいるでしょうから、まだ残っていればいいのですが…。

「目下爆睡中のブタを簡単に起こす方法」

YAHOO映像トピックスより。鼻の穴の動きが立体的です。 http://videotopics.yahoo.co.jp/videolist/official/animal_pet/p4a255c8e58dc1f5bf38b7639a137bbc4

ナウルとバヌアツ ―外務省ホームページより

ナウル(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/nauru/data.html#section3) 1.外交 地理的近接性から、豪州・NZをはじめ太平洋島嶼国との結びつきが強い。また、親西側を基本としつつも独自の自主外交を推進。1987年12月ソ連との外交関係開設。また、1995年に仏が…

ナウルとバヌアツ

NHK経営委員を務める作家の百田尚樹氏が、憲法改正派の立場から、軍隊を持たないナウルとバヌアツは、泥棒も入らない貧乏長屋、と発言し、物議をかもしています。 私も最初は腹を立てましたが、よく考えたら、百田氏ほどにもナウルやバヌアツの現状を知らな…

2014(平成26)年度 昭和文学会 秋季大会【特集:挿絵と文学】

私は昭和文学会の会員ではないのですが、一応書き写しておきます。このテーマには興味がありますので。 最近、人様の小説に勝手に挿絵をつけるのが楽しくて。それもまた批評の一形式。 2014(平成26)年度 昭和文学会 秋季大会【特集:挿絵と文学】 2014(平…

江戸時代に出版されたアメリカ建国の歴史の内容が超展開すぐるwww(仮名垣魯文「童絵解万国噺」)

2chまとめサイトの一つ、哲学ニュース様より。あの『安愚楽鍋』の作者仮名垣魯文が、1861(文久元年)に刊行した、「ファンタジー全開で凄い事になってるんだわ」(同スレ1より)なアメリカ建国物語です。 http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/40…

アリストテレース『詩学』 より 『オデュッセイア』の筋書

古代ギリシアの叙事詩『オデュッセイア』といえば、岩波文庫でも上下二巻の大作なのですが。 アリストテレースが簡潔にまとめてくれました。 ※ じじつ、『オデュッセイア』の筋書は長くはない。 ある男が長年家を留守にしていた。彼はポセイドーン(訳注16…

目野由希「エーテル三様―鴎外美学のオカルティズム」(『国語と国文学』2014年4月号)予告

村井弦斎の『日の出島』には、たびたびエーテル(もしくはイーサー)という物理学用語が出てきます。 当時の物理学で、光の波動を伝えると想定されていた媒質で、現代物理学ではその存在が否定されています。四大元素とかフロギストンみたいなものでしょうか…

村井弦斎『日の出島』「朝日の巻」 その6 「幸福の源」

書きたいこと、書くべきことがたまってきたので、『日の出島』の読書日記もそろそろ締めに入ります。あと0.7巻ほど。 幸福先生のお父さんが語る、一家幸福の秘訣とは。 ※ 「俗人は兎角人の真似をしたがつて人に真似をさせると云ふ見識が無い、誰は百円の…

堺利彦「盛んに豚を食らうべし」(『萬朝報』 1902(明治35)年2月20日

日本人が白人や中国人よりも虚弱なのは肉を食べないからだ。 「菜食は決して強国を作るゆえんにあらず」 「日本人は盛んに豚を食らうてその筋骨を養うべきなり」 (『堺利彦全集 第一巻』法律文化社 1971 162~163ページより要約) この翌年にヒッ…

堺利彦「天津通信」(『堺利彦全集 第一巻』法律文化社 1971 40~62ページ より)

村井弦斎の『日の出島 曙の巻』連載と同時期に、『萬朝報』記者の堺利彦は従軍記事を連載していました。北清事変(義和団事件)についての資料として、要約して書き写しておきます。 その一(1900(明治33)年7月18日掲載) 1900(明治33)年…

しゃんとしなければ。

何というか、最近いかに自分が怠惰になっていたか。やっと気づきました。

長山靖生『日本SF精神史』(河出書房新社  2009) その2 『西征快心編』

このタイミングでというか、だからこそというか。 長山靖生『日本SF精神史』の巻頭に出てくる、日本最初のSF『西征快心編』(巌垣月洲著 1857(安政4年))が気になって仕方がありません。 日本らしき国の徳川斉昭らしき副将軍が、「アジア侵略を進…

長山靖生『日本SF精神史』(河出書房新社  2009)

幕末の儒学者、巌垣月洲が書いた架空戦記『西征快心編』(1857)に始まり、小松左京『日本沈没』(1973)に至る、空想科学小説の系譜を追った労作です。 村井弦斎についても一節を割かれています(94~100ページ)。『食道楽』の内容紹介にあ…

シモン・ニューコム著 黒岩涙香訳 『暗黒星』

日露戦争下に新聞連載された翻訳小説なので(『萬朝報』1904年5月6日~25日)、私は以前読んだことがあるはずなのですが、うかつにも忘れていました。長山靖生『日本SF精神史』を読んでいて思い出し、青空文庫で読み返して衝撃を受けたわけです。…

じん六兄貴

万年筆を持てなくなった伊佐坂先生が、サザエさんに口述筆記を頼むためにテープに吹き込んでいたわけですが。 そこでうきえさんの「兄貴の部屋から変な音が」発言。じん六さんは妹から兄貴呼ばわりされてたわけですか。磯野家視点からは見えてこない人間関係…

「ドラえもん」全米デビュー!ディズニーとタッグでアメリカンテイストに

Yahoo!ニュースより。元記事はスポーツ報知5月10日とのこと。 ※ ドラえもんを除く主要キャラクターは名前を新調。のび太は「ノビー」、ジャイアンは「ビッグ・ジー」、スネ夫は「スニーチ」、しずかちゃんは「スー」に。さらに、事前のマーケティングで米…

豚太郎 CM

youtubeより。 http://www.youtube.com/watch?v=hh1EmNQo6F0 スーパーマンのようなマントをつけて空を飛ぶブタ、という図案はよくあるのですが、それを実写でやってしまったところが非凡です。

『日本文学』 11月号特集 政治と文学が協働する場所―プロレタリア文学を読みなおす

11月号特集 政治と文学が協働する場所 ――プロレタリア文学を読みなおす 今から六年前の二〇〇八年、ワーキングプアや貧困ビジネスなどの社会問題が露呈する現実のなかで、およそ八〇年前に書かれていた「蟹工船」が再発見された。しかし今や、その問いかけが…

現代語訳「御成敗式目」全文

コメントが届くまでに予習しておくことにしました。玉川学園、多賀譲治様訳。 http://www.tamagawa.ac.jp/SISETU/KYOUKEN/kamakura/goseibaishikimoku/index.html 宗教色ぬきの、ひたすら実用的な犯罪防止のための法律、という印象を受けました。好印象です。…

村井弦斎『日の出島』「朝日の巻」 その5 「大凹み」

すっかり出世した洋服姿の雲岳女史と、今や女中のお細となった細烟女史。仮名垣魯文『安愚楽鍋』の「当世牛馬問答」(http://blogs.yahoo.co.jp/fktouc18411906/9941265.html)みたいな図ですが、そんなほのぼのした関係ではありませんでした。 ※ 「雲岳女史…

村井弦斎『日の出島』「朝日の巻」 その4 ブタの丸煮

『日の出島』にも、ブタの丸煮の話が出てきました。 連載初期の「蓬莱の巻」の頃、雲岳女史と下宿の女学生コンビを組んでいた細烟女史が、お糸夫人の女中志願者として再登場。 長崎で中国人から料理を習ったとか、やたら出放題の自慢を並べるので、試しに豚…

『ごちそうさん』最終回見ました

戦後の混乱期だというのに、いい感じにふとったブタがとんでました。 「ごちそうさん」されずに済んだあのブタはどうなったのでしょうか。

村井弦斎『日の出島』「朝日の巻」 その3 嘘吐きについて

長生きすると嫌でも体験する、人生の暗い一面についての、弦斎の一登場人物の発言。 ※ 嘘ほど嫌なものは無い、だが嘘吐きと云ふ者も摘み食と同じ様な病だネ、嘘を吐かないでも宜い事に態々(わざわざ)嘘を吐く、嘘を吐いて居なければ面白くないと云ふ病があ…

村井弦斎『日の出島』「朝日の巻」 その2 「軍人政治」

昨日の憲法記念日にやるべき話でした。あの雲岳女史が、政治家の腐敗が軍人のクーデターを招く危険を警告した一節です。 星亨のような「権勢の奴隷」的政治家がはびこり、議会や憲法に国民が失望した明治30年代。 もし、このまま政治不信が募れば。 ※ 「兵…