2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧
三月の大空襲で偏奇館を焼け出され、岡山に疎開した永井荷風の感想。 「兎に角に平和ほどよきはなく戦争ほどおそるべきものはなし」 (昭和二十年八月二十日 永井荷風『断腸亭日乗 六』岩波書店 昭和56 66ページ) とはいうものの、食糧難と混乱の時代は…
1943(昭和18)年5月27日の記事より。 ※ 近頃物品の闇相場きく所次の如し 一砂糖 一貫目 金参拾円 一斤四円余 一白米 一升 金参四円 一鶏卵 一個 金三拾銭 一葛粉 百目 金拾円 一洋服羅紗地 男一人分 参四百円 仕立上り一着 五六百円 一鶏肉 一羽 …
大東亜文学者決戦会議のあった1943(昭和18)年9月10日に、永井荷風は何をしていたのか。気になって読んでみましが、一言も触れていませんでした。セミが鳴いたとか落ちてたイチジクを食べたとか。同会議の存在自体知らなかったか、少なくとも関心…
このところ永井荷風の日記『断腸亭日乗』を読みふけっています。戦時下でも時局に便乗しなかった文学者の、生活と意見をつづった貴重な資料です。 まず有名なところから引用してみます。1943(昭和18)5月の項より。 ※ ・五月十七日。細雨烟の如し。…
私の新発見ではなく、すでに櫻本富雄氏の『日本文学報国会 大東亜戦争の文学者たち』(青木書店 1995 248~250ページ)に引用されています。すでにご存知だった方はご了承ください。第二回大東亜文学者決戦会議での発言です。 ※ 小林秀雄氏 大東亜…
日本文学報国会会員たちのダメさかげんはよーくわかったのですが、では私が当時に生きていたら何ができたか。自分なりの答えを出しておきたいものです。
戦時下の国民は黙ってなんかいなかった、という貴重な記録です。 内務省警保局の側も反戦反軍者の検挙に全力を挙げたようで、検挙数は以下の通りです(上掲書316ページより抜粋) 昭和17年4月より18年3月 総件数308件 月平均25件弱 昭和18年…
今回最大の収穫は、日本文学報国会の機関誌『文学報国』でした。櫻本富雄氏をはじめ先行研究はけっこうあるので、切り口で独自性を出す必要がありそうです。
もう一度、調査に行ってきます。日本を知るために。
最近この本が面白くて仕方がないのですが、仕事(?)やりかけにつき、終わってから本格的に読み返すことにします。三浦氏にはいつか、『倫理パラドクス』も書いて欲しいものです。
人文系の論文や評論を読んでいると、「○○については今後の課題としたい」で終わる論がむやみと目につきます。「残念ながら紙幅がつきた」も。 他の人がやることはともかく、私自身は「○○については今後の課題としたい」「残念ながら紙幅がつきた」式の終わら…
抵抗を感じる方も多いでしょうし、コスト・安全性・味など改善すべき問題は多いようですが(ハンバーグ1個3000万円じゃなあ)、久しぶりにニュースで未来への希望を感じました。以下、Yahooニュースより転載。 ※ 人工ハンバーグ」を開発=世界初、食料…
あのバター醤油感を舌コピしたいものです。
「冷やし中華はじめました」みたいで恐縮ですが、そんな高級な話ではありません。
海水浴ではなく、海岸の道を2時間ほど、てくてくと歩いてきました。 気分転換になったところで、そろそろ文学研究にもどろうかと思います。
先代カツオこと故・高橋和枝氏による、磯野カツオという男のかしこさ・美しさ・たくましさを歌い上げたキャラクターソングです。劇中で聞いたわけではなく、最近ネットでその存在を知りました。 ギャグ要素はあまりなく、バラード調の曲とあいまって、いつか…
戦争を止めるための戦争、暴力を止めるための暴力は許されない。 しかし、暴力に対して無抵抗であるのは、結果として暴力を認めることになる。 上記二つの要請から、非暴力的抵抗というものが必要になってくるわけです。 平凡な結論ですが、上記の立場を貫く…