核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ランシエール『アルチュセールの教え』(予定)

『革命のアルケオロジー』とかいう副題に、旗を振る人々と「大衆反乱へ!」と書かれた真っ赤な表紙。書店で手に取るのをためらわせるセンスなので、いずれ国会図書館で読むことにします。 ランシエールもアルチュセール門下で、『資本論を読む』に参加しても…

アルチュセールによる『ルイセンコ』の序文

今村著の年表に、読み捨てならないものを発見しました。 「一九七六年 十月、ドミニク・ルクール『ルイセンコ』への序文を書く」 ルイセンコ。スターリンに取り入って非科学的な俺農法を広め、反対する生物学者を弾圧し、共産圏に多大な飢餓をもたらした人物…

そして近場まで休館。

仕方がないので今村仁司『現代思想の冒険者たち 22 アルチュセール 認識論的切断』(講談社 一九九七)を読みます。 表紙の折り返し部分によると、「高等師範学校の復習教師として、ミシェル・フーコー、ジャック・デリダ、ピエール・ブルデュー、ジル・ド…

国会図書館、4月15日まで休館。

また楽しみが先に延びてしまいました。 しばらくは『資本論』『資本論を読む』をセットで借りて、どっぷりひたろうと思います。 しかし『資本論を読む』。マルクスのわかりやすい入門書だと思ったら大間違いでして。『資本論』自体よりはるかに難物で。徴候…

市田良彦『ルイ・アルチュセール―行方不明者の哲学』(岩波新書 二〇一八) その1

同書より、まずはアルチュセールの人生をざっと。 一九一八年、フランス領アルジェリア生まれ。 一九四〇年、パリの高等師範学校に合格するも動員。敗戦によりドイツ軍の捕虜に。 一九四五年、終戦により復員。カトリックと共産主義に同時に惹かれる。 この…

『資本論を読む』を読みそこねた

確か近場の図書館にあったなと思って出かけたのですが、そっちではないほうでした。とりあえず『現代思想の冒険者たち アルチュセール』は借りてきたので、じっくり予習してから取り掛かろうと思います。 前に読んだときは歯が立たなかった『資本論を読む』…

グラ無視

もはやグラムシを読んでも得るものはないと、ようやく気づきました。 最初から無視すればよさそうなものですが、マルクス→エンゲルス→レーニン→グラムシ→アルチュセール→ラクラウ→ムフという系譜のまん中あたりに位置する関係上、そうもいかなくて。次はアル…

機動戦士ガンジー!?

グラムシ「政治闘争と戦争」中のガンジー観。『グラムシ選集 1』(合同出版社 1961)より引用。有名な「機動戦、陣地戦、地下戦」のたとえが出てくるやつです。 ※ インドのイギリスにたいする(略)政治闘争は、戦争の三つの形態を経験した。機動戦、陣…

核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブタ、復活。

Yahooブログ時代に使っていた、ブタのシムボルマークを復活してみました。 よくあるデザインではありますが、私がペイントで描いたものなので(頭部が白かったり、眼が左右非対称だったり、鼻の左下が欠けてるのはそのせいです)、著作権の問題はない、と思…

人形劇『飛べ!孫悟空』(1977~1979)

今の子供にとっては孫悟空といえば『ドラゴンボール』なんでしょうけど、私の世代にとっては孫悟空=志村けん、なんですよ。最近ご体調が思わしくないというニュースを聞いて気になりまして。 (2020年3月30日追記 お亡くなりになりました) 当時は人…

エンゲルス『反デューリング論』の暴力賛美

近隣の騒動が片付いたようなので、『反デューリング論』にもどります。 デューリングという社会主義者の暴力批判論に対してのエンゲルスの論。 ※ 暴力は歴史上でもう一つ別な役割、革命的な役割を演ずるということ、マルクスの言葉でいえば、それは新しい社…

失態。

比較的近くの大きな町まで行ってみたのですが、書店も図書館もさびれてまして、何も買わずに帰りました。エンゲルスの『反デューリング論』は読めたのですが。情けない気分です。 『反デューリング論』なんか読むより、他にやるべきことがあるだろ、とお思い…

『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』とか『反デューリング論』とか(予定)

マルクス、エンゲルスの、近場の図書館にはない本を読みたくなりまして、遠征を考えています。 あらさがしのためではなく(マルクスらのあらなら、もう数えきれないほどあるのです)、よかった探しのためです。よい点などあるのかという感じですが。

前衛とか党とかブロックとか

要はいつまでたっても「万国のプロレタリアが団結」しないので、がちがちのマルクス・レーニン主義者だけの組織を作って、自分らの手で予言を実現しよう、ということと読み取りました。 25年前、オウム真理教による地下鉄サリン事件という大規模毒ガステロ…

左とか右とか最初に言い出したのは

「左翼」「右翼」の起源はマルクスより古く、フランス革命時に由来するそうです。 正直なところ、これらの概念はもう耐用年数を過ぎた、と思います。 保守派と改革派がはっきり分かれたフランス革命期なら知らず、二十一世紀の今日、「なんでも保守」「なん…

オールカラーな夢を見た。

油絵を映した画面に、電子的な絵具を一滴たらすと、アニメーションのように動き出す、という装置の夢を見ました。 赤、青、水色、緑、黒の鮮明さは印象に残っています。

伝記も借りておくんだった。

図書館にはグラムシの伝記もあったのですが、重くなるので借りませんでした。 今になって後悔しています。ウィキペディアやネットで得られる情報だけでは限界があるので。 特に知りたいのは、ムッソリーニ政権に逮捕されていながら、獄中ノートを書けたとい…

グラムシ「日本文化についての覚え書」(『グラムシ選集 第4巻』合同出版社 一九六三)

まずはとっつきやすいところから入ります。グラムシは同時代(一九二九(昭和四)年)の日本をどう見ていたか。 「シントウ」の語が出て来るのはいいのですが、「ブツドー」(仏道)なんて、あまりネイティブ日本人は使わない日本語も出てきますし(まさかブ…

昨日までのあらすじ。

そもそも、なんで核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブロガーが、イタリアのマルクス主義者グラムシを読むことになったかというと。 コロナウイルスの流行で国会図書館にも行けず、休日の読書用にと、ラクラウとムフの『民主主義の革命』という本を入手した…

ねむれん。

コーヒーも飲まずに、グラムシ選集を読んでいたらねむれなくなりまして。 といってもグラムシの戦闘的な革命精神に同調して興奮したとかではなく、むしろその逆です。まあ、借りてきた以上はもったいないので四冊とも読みますが。 あと、単純に蚊が多くなっ…

グラムシ選集 全六巻中四巻(予告)

エンゲルスやレーニンの代表作も借りてきたのですが、ここに書くほどの感想も持てなかったので、図書館に返却して代わりにグラムシを借りてきました。 一巻の最初のほうを読んだ限りでは、凡庸なレーニン主義者としか思えないのですが、ここから化けるかどう…

小噺「ゴータ綱領批判」

毎度ばかばかしいマルクス噺を。 この旦那、自分とエンゲルス以外の誰を見てもブルジョア呼ばわりする癖があって。 「なんだいお前さん、このゴータ綱領てえのは。労働はあらゆる富の源泉って書いてあるがね……」 と、延々ほぼ全文にけちをつける。 ラサール…

マルクス+エンゲルス著 都留大治郎訳『共産党宣言』(原著一八四八)

さかのぼりすぎな気もしますが、原点を押さえておこうと思いまして。 堺利彦訳も以前に読みましたが、今回は『世界思想教養全集11 マルクスの政治思想』(河出書房新社 一九六二)から。 「すべてこれまでの社会の歴史は、階級闘争の歴史である」(三六ペ…

晴買

晴れたので買い物に行ってきます。読書記録はそれから。

雨読

今日は休日だけど天気が悪いので、図書館で借りてきた本を読む一日にあてようと思います。さかのぼったやつを。

第4部も甘くなかった。

『民主主義の革命』の「4」は「3」に比べて明快だとか書いてしまいましたが、甘く見ていたようです。こちらの基礎知識が足りないせいか、うまくまとめられません。 『民主主義の革命』読書録はちょっとお休みして、明日は違う本を読もうかと思います。身勝…

国会図書館、3月30日まで休館。

そろそろ読みたい本がたまってきたのですが、ずっと休館だそうです。 コロナウィルスの流行が続く限り、31日には開館する保証もないわけで。

ラクラウ+ムフ『民主主義の革命』「3 社会的なものの実定性を超えて―敵対とヘゲモニー」、読めませんでした

一応、二一五ページから三二八ページまでめくり、字面を追いはしたのですが……ダメだこりゃでした。ダメなのはラクラウ+ムフではなく私なのは重々承知です。 1ページたりとて腑に落ちませんでした。アルチュセールの名前も出てきましたが、彼らの『資本論を…

ラクラウ+ムフ『民主主義の革命』「1 ヘゲモニー概念の系譜学」 反省会場

この「1 ヘゲモニー概念の系譜学」をまとめると。 「マルクスの予言が現実とずれ始めたので、第二インターナショナルの面々(ローザ・ルクセンブルク、カウツキー、ベルンシュタイン)やソレルはつじつま合わせをはかったが、うまくいかなかった」 (今まで…

話はソレルが

実は私は、ソレルの『暴力論』(上下巻 岩波文庫)を持ってまして。 暴力への哲学的考察を期待して、三省堂本店の古書コーナーで300円で買ったのですが、内容は期待はずれでした。 上からの力(ブルジョア・フォルス)と下からの力(プロレタリア・ヴィオ…