2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧
2ちゃんねるまとめサイト、「あじゃじゃしたー」様より転載(http://blog.livedoor.jp/chihhylove/archives/8236591.html)。 ※ 明治時代の少女小説を読み始めたら、 主人公の女の子が「ちこくちこく~!」と自転車で暴走してたら 女学校の正門前でイケメン…
これがヘーゲルなら、『法の哲学』だろうが『歴史哲学講義』だろうが、そういう人だからなですませられるのですが…。 村井弦斎が国家主義をおおっぴらに賛美しているのを見ると、私は葛藤を感じずにはいられません。そのほかの点ではもののわかった人だと知…
ここ数年、きわめてエネルギッシュに福地源一郎(桜痴)の研究をものしていらっしゃる、岡安儀之氏の論文です。Ciniiにて読めます。 http://ir.library.tohoku.ac.jp/re/bitstream/10097/56515/1/0386-8974-2012-44-48.pdf 「福地にとって言論を通した思想的…
時代の移り変わりを痛感します。
平和主義は非現実的だ、という方は多いのですが(ヘーゲルとか明治期弦斎とか)、そういう人のどれほどが実際の戦争を体験しているでしょうか? それと対照的に、実際の戦争を目撃・体験し、平和主義者に転じる人もいます。 ロシアの画家ヴァシーリー・ヴェ…
作者弦斎の脳中狂なるに非ざるか。そうつぶやきたくなる巻です。いつかは面白くなるだろうと斜め読みしてたら最後まできてしまいました。 雲岳女史が未婚の青年男女を集めて開催した、無名園遊会。そこにかつての下宿人の一人「自称哲学者」が現れ、創作講談…
私は関肇氏と同じく、国会図書館所蔵本の『日の出島』「老松の巻」を読んでいたのですが(こちらは近代デジタルライブラリーで)、関論文にも引用されている、あの落書きを発見しました。内容はどうってこともないのですが(発表当時の読者だという保証もな…
先ほどの『日の出島 老松の巻』に、「福澤翁に女大学の攻撃をなさしめんと欲す」との一説がありました。 検索したら、上の小説と同じ1899(明治32)年の『時事新報』に、福沢諭吉は「女大学評論」を発表していたようです。 青空文庫に全文収録されてい…
台湾から帰国し、結婚相談所みたいなことを始めた雲岳女史。未婚青年男女のための無名園遊会(合コンですね)をプロデュースします。 とはいえ作者が村井弦斎なので、「酒は百害ありて一利なし」、文明流の余興として、以下のような企画が立てられます。 ※ …
東チモール、シエラレオネ、アフガニスタン。そうした戦時下の国々で、国際NGOの立場から武装解除と復興支援に直接携わってきた方の記録です。 かつて日本で議論になった(私はいまだに反対派です)、国連平和維持活動(PKO)への日本の参加についても…
ここ数巻ほど出番のなかった馨少年。新聞連載にして一年ぐらいは出てなかったはずです。当時の読者も忘れてたのではないでしょうか。私はここ数日ヘーゲル読んだりして弦斎から離れてましたが、どうにか覚えてました。 「蓬莱の巻」での初登場時は、年上のお…
『近代文学論集』(37),1-15,2011。 久しぶりに「遅塚麗水」で論文検索したら出てきました。ついに海外の日本文学研究者の方にも、麗水の名が広まったようです。 とはいえ、麗水は別に絶対平和主義者ではないので(日清戦争以降は特に)、「山田長政」もさぞ…
ヘーゲルの戦争観について、金谷論文も当ブログと同じく、『世界の名著35 ヘーゲル』収録の『法の哲学』(藤野・赤澤訳 583ページ)を参照していますので、そちらから引用します。 ※ 現世の財物と事物のはかなさということは、いつもならお説教ののきま…
わかりづらいと評判のヘーゲル哲学の中で、群を抜いてわかりやすいのが戦争賛美の部分です。それゆえにそこだけを取り上げるのもどうかと思い、まずは先行論文を読んでみたのですが… やっぱり戦争賛美としか言いようがない、というのが私の結論です。くわし…
「理想的なものは現実的であり、現実的なものは理想的である」の出典探しに少し手間取りました。かつて一度は読んでいるはずの、『法の哲学』序文。 ※ 理性的であるものこそ現実的であり、 現実的であるものこそ理性的である。 (『世界の名著35 ヘーゲル…
後期原作で多用される「きら~くに」という言葉。あのネタです。 「おじいさんは一流大学出たけどどってことない。きら~くに受けといで」と孫を送り出す、女学校出のおばあちゃん。 まったく、人間の価値は学歴なんかと関係ないのです。たとえチュービンゲ…
「すべて理想的なものは現実的であり…」の一節が、どういう文脈で出てきたかちょっと気になりまして。明日読んでみます。
いただいたコメントにお答えする前に、書きかけのテーマを終わらせておくことにします。 1910(明治43)年3月刊行の『日本百科大辞典』第三巻、菓子の「項」より。『明治東京逸聞史2』351ページより孫引きします。 ※ 和洋折衷菓子として、餡パン…
私はずっと矢野龍渓を「やのりゅうけい」と音読していたのですが、下記の引用文には「やのりょうけい」とふりがなされています。そういう読み方もありなのか、原文をそのまま表記したのか?調べておきます。 同書255ページ。『時事新報』1907(明治4…
同書132ページ。『女学雑誌』1904(明治37)年2月15日「時事 福地源一郎の今昔」の欄より。同誌はこれが最終号だそうです。 ※ 福地が築地に住んでいることを聞いて、訪問した人があったが、その家が知れない。派出所の巡査に問うたら、その巡査…
同書373ページ「小説」の項。『国民雑誌』(1911(明治44)年4月号)の「よく読まれる小説」なる記事より。 ※ 「よく読まれる小説」と題して、或貸本屋の話を載せている。これもまた全部が全部そのままには受取りかねるが、とにかく出して置こう。…
明治の新聞雑誌の時事風俗記事を、年代順に集めた労作です。『日の出島』読破計画の一環として、このたびまとめて読んでみました。 食べ物関係の記述が特に充実していまして、ことに「附け焼パン」への執拗な追跡調査には研究者魂を感じます(一切れ五厘。砂…
雲岳女史が台湾で探検隊ごっこにはげんでいる間に、内地では太陽燈に続いて、太陽熱エネルギーが実用化されていました。 「太陽の温熱を自由に吸収放散し得る」発明。明治近未来SFの本領です。 ※ 「太陽熱と云ふものは炭や薪の代りをして大層重宝なものだ…
当時、『早稲田文学』誌の一女性読者が『日の出島』を絶賛した記事が、2012年5月6日(http://blogs.yahoo.co.jp/fktouc18411906/archive/2012/05/06 参照)にあります。 ※ 私は弦斎居士が一番大好でございます、弦斎居士のは誠に読んでをりまして、あ…
さんざん書きあぐねた『日の出島』の感想ですが、近デジもいつまでも無料とは限らないし、とっとと終わらせることにしました。 当時(1898年)、日本の領土になったばかりの台湾へ新婚旅行に行く雲岳女史夫妻。その船中にての感想です。セリフが文語体な…
「コーラの前を横切るヤツ」というフレーズで、1984に発売された炭酸飲料です。 商品自体はあまり好評ではなかったのですが(私も味は記憶していません)、白黒の戦前忍者映画風CMは妙に印象に残っています。特に最後に電話を取った神父のセリフ「ナニ…
「そろそろ大人の小説を書こうと思うんだ。いつまでもおでんじゃなく」 朝ドラの室井幸斎先生のセリフです。実在の村井弦斎のほうも、大正期の三作品「子宝」「里親」「小松嶋」は、明治期とは別人のように作風が変わってました。口語体とか自然主義リアリズ…
論じつくされた問題ではありますが、このブログで扱うのは初めてのはずなので。村井弦斎『食道楽 続篇 秋の巻』「第二百二十三 快楽と幸福」より、弦斎の幸福観を引いてみます。 ※ 「世間にはよく快楽と幸福を混同する人があるけれど快楽と幸福とは全く別な…
橋本が落書きを始め、西原が消せず、それがホリカワくんの脳内弟となる。絶妙な脇役オリジナルコンボでした。
以前にも紹介した光るブタがついに実用化されたようです。Yahooニュースより。 ※ 暗闇で光る「夜光豚」、中国で育成に成功―中国メディア Record China 1月4日(土)10時36分配信 暗闇で光る「夜光豚」、中国で育成に成功―中国メディア 2日、中国の華南農業大学…