核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2014-01-26から1日間の記事一覧

村井弦斎『日の出島』「白髭の巻」 その1(最終回) 馨少年の人体実験

作者弦斎の脳中狂なるに非ざるか。そうつぶやきたくなる巻です。いつかは面白くなるだろうと斜め読みしてたら最後まできてしまいました。 雲岳女史が未婚の青年男女を集めて開催した、無名園遊会。そこにかつての下宿人の一人「自称哲学者」が現れ、創作講談…

村井弦斎『日の出島』「老松の巻」その4(最終回) パラテクストあるいは余白に遺された痕跡をめぐって

私は関肇氏と同じく、国会図書館所蔵本の『日の出島』「老松の巻」を読んでいたのですが(こちらは近代デジタルライブラリーで)、関論文にも引用されている、あの落書きを発見しました。内容はどうってこともないのですが(発表当時の読者だという保証もな…

福沢諭吉「女大学評論」(『時事新報』 1899(明治32)年)

先ほどの『日の出島 老松の巻』に、「福澤翁に女大学の攻撃をなさしめんと欲す」との一説がありました。 検索したら、上の小説と同じ1899(明治32)年の『時事新報』に、福沢諭吉は「女大学評論」を発表していたようです。 青空文庫に全文収録されてい…

村井弦斎『日の出島』「老松の巻」その3 朝日敷島両戦闘艦など

台湾から帰国し、結婚相談所みたいなことを始めた雲岳女史。未婚青年男女のための無名園遊会(合コンですね)をプロデュースします。 とはいえ作者が村井弦斎なので、「酒は百害ありて一利なし」、文明流の余興として、以下のような企画が立てられます。 ※ …