核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

アラン 『プロポ Ⅰ』(山崎庸一郎訳 みすず書房 2000)より「意欲する方法」(1922)

ちょうどデカルト著作集を図書館に返したところなので、しばしアランに話題を移します。アランは『哲学入門』でデカルトやプラトンを論じているので、まったく無関係でもない・・・はずです。 ※ 雨は人間がつくり出すものではないし、日光にしてもそうだ。だ…

村上春樹・友沢ミミヨ 『またたび浴びたタマ』 文藝春秋 2000

村上春樹氏による回文(逆から読んでも同じ文)に、短いストーリーと、友沢ミミヨ氏によるイラストをつけた作品です。 表紙にもなっている、またたび浴びたタマの恍惚たる表情がすばらしいです。私にとっては村上文学の最高峰です。 こういう作品こそ、国語…

桑原武夫・河森好蔵編『世界の名著 続12 アラン ヴァレリー』中央公論社 1974

今回はアランの方を中心に。本名エミール‐オギュスト・シャルチエ。1868~1951。 桑原武夫によるまえがき「高邁の哲人 アラン」によれば、「デカルトのいう高邁(ジェネロジテ)、つまり魂の立派さ」を理想とし、「反ファシスト的、反帝国主義的、反…

第六答弁 (白水社 『デカルト著作集 2』 1973 より)

デカルト『省察』の読書録も、今回をもってひとまず終わりとします。結局、デカルトは最後まで、「動物にも精神はある」とは認めませんでした。 ※ 犬[ども]や猿[ども]について言えば、よしんば私がそれらのうちに思惟があることを承認するとしたとしても…

第六反論 またしても人間と動物の間編

デカルト『省察』の読書録もマンネリ化してきたので、あと一回で終わりにします。 今回の反論者は本名不明の「メルセンヌ周辺の『哲学者や数学者たち』」だそうです。犬だって寝ぼけて吠えることもある(菅原家のシーズーもそうでした)という例から始まって…

第五答弁 人間と動物の間編 (白水社 『デカルト著作集 2』より)

3月18日に書くはずでしたが、パソコンの不調により(本文欄だけ書き込めなかったのです)遅れてしまったことをお詫びします。別に深刻に悩んでいたわけではありません。 まずは、ガッサンディの「動物にも精神らしきものはある」という反論に対する、デカ…

第五反論 その3 人間と動物の間編

前に書きかけた仮名垣魯文論を凍結処分にしたのは、魯文よりもまず私自身が、人間と動物の間について、明確な線を引くことができなかったからでした。 その点デカルトは、「人間には理性がある。動物にはない」と明言しています。今回はそれへのガッサンディ…

日本文学協会 第33回研究発表大会公募 締め切りせまる

デカルトの『省察』にうつつをぬかしている間に、毎年恒例の日本文学協会研究発表大会の締め切りが近づいてきました(4月15日まで)。 場所は神戸大学。名古屋大学のシンポジウムにも行けず、オタどん様に会う機会を逃したほど外出困難の現状では、どうも…

第五反論 その2

デカルトの、「神の存在論的証明」は、すべての人間が同じ「神の観念」を持つ、ということを大前提にしているわけです。 そこで私は徳川家康だの七福神だのを引き合いに出してつっこんできたわけですが、ついにデカルトと同国同時代の人ガッサンディからも同…

第五反論 その1(白水社 『デカルト著作集 2』1973 より)

「頭脳にきわめて悪い影響を及ぼすいとわしい、濃密な蒸気、もしくは煙、のごときものによってあなたが妨げられたり、あるいはかきみだされたりすることはありえない、ということを証明せねばならないでしょう」(316ページ)。 花粉症だか大気汚染のせい…

花粉症がひどくて本が読めません

最近、ゲームとかアニメの話題ばっかなのはそういうわけです。バスク大佐に水中メガネを借りたいぐらいです。あとキシリア少将のマスクも。

よ ぞらに うかぶ なぞのぶったい

サザエさんシールと同様に、ガンダムかるたもパロディより本物の方が面白いことが多いのですが、一番気に入ってるのがこれ。パプア級らしき艦影に驚く、カイとブライトの表情が秀逸です。いつミノフスキークラフトを装備したんだ。

高田みづえ「私はピアノ」(1980)

曲自体は前から知っていたのですが、昨夜の音楽番組ではじめて歌の名前を知りました。さらに作詞作曲が桑田佳祐と知ってさらにびっくり。こういう曲も作っていたとは。 調子にのって動画検索したら、初音ミクのがありました。たしかに私はピアノ・・・。

ホッブズとデカルト

『世界の大思想 13 ホッブズ リヴァイアサン』解説(水田洋 田中浩)より。清教徒(ピューリタン)革命に巻き込まれるのを恐れ、数千ポンドの財産をすててフランスに亡命した時期(1640年頃)のホッブズについて。 ※ ホッブズはパリで、旧友メルサンヌ…

ガズアルとガズエル

どっちが誰のだったか気になりまして。検索したところニーがアル、ランスがエルとのことで、それでよしとします。わざわざZZのDVD借りて確認するじょどことでもないし。研究以外ではそんなに実証主義者でもないのです。 追記 じょどって何だ。ダブルゼータな…

第四答弁(白水社『デカルト著作集 2』1973)

私が神学だのスコラ哲学につっこみをいれ出すと際限がないですし、不毛だとも思うので、デカルトの答弁をなるべく忠実かつ簡潔に要約するにとどめます。 ・人間的精神の本性について。人間の行動にも、動物と同様に、「精神に依拠しないもの」「心がそれに気…

倦怠感と偶性

また更新をさぼってしまい申し訳ありません。倦怠感にとりつかれて、小林秀雄もデカルトも読む気力が出なくて。第四答弁については、偶性についてもう少し調べた上で書き込むことにします。