2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧
必要最低限の外出しかせず、接触を避けて日曜を過ごそうと思います。
『世界』二〇二〇(令和二)年一月号。 山本氏の著書を読む前の予習として読んでみました。 レイブルックという人は『選挙制を疑う』の中で、「くじ引き民主主義(ロトクラシー)」を提唱し、ご存じムフは『左派ポピュリズムのために』でポピュリズムに転回…
黒島伝治の「明治の戦争文学」を読むと、戦争に協力した作家として、福地桜痴・遅塚麗水・村井弦斎と並べて戸川残花という、聞きなれない名前が挙げられていました。 桜痴・麗水・弦斎が戦争に協力しただけの作家ではないことは、博士論文で論じた通りですが…
そう何冊も買うわけにはいかないので、ムフの論文の必要なとこだけ読むことになりそうです。 ナチス・ドイツの理論家を3年でくびになり、戦後もしぶとく同じような理論を主張し続け、現代思想かいわいで奇妙な人気を誇るカール・シュミット。学ぶべきところ…
レジュメを何人かの専門外の方に見てもらったのですが、予想外の問題点が見つかりました。もう2ページほど増量する必要がありそうです。
ムフについては何度か言及してきましたが、今回の研究のなりゆき上、このたびラクラウにまで手をのばそうかと思いました。どのへんがポストで、どのへんまでがマルクス主義なのかを知るために。
休日を利用して急いだ結果、A4で6枚分のレジュメを怒涛の勢いで書き上げました。洗濯物干すのも忘れて……。
そろそろ今年も、目がかゆくて本が読めない時期が近づきつつあります。 レジュメ作りを急がねば。
平和主義者でも一度は憧れる、戦闘機のパイロットになれるPS2用フライトシミュレーション。 なのですが、自動車の運転すらろくにできない私では、離陸はできても飛行も着陸もできません。戦闘どころかライセンスモードを抜けられないありさまです。 何機…
日本で初めて「平和主義」という言葉を使った矢野龍渓。 彼は、どのように戦争を止めるかと考えていたのか。 空想的社会主義小説『新社会』より引用します。 ※ 戦争は人間の惨事なりとの理屈のみにて之を止めよと説くも、実際適切に平和を得べきの手掛りあり…
方法論、というほどでもないのですが。 今回の研究は、各作家の生涯を通しての平均点ではなく、最高到達点を評価する方式でいこうと思います。 平均点方式でいった場合、戦前に反戦→戦中に戦争賛美→戦後にまた反戦、と変節を繰り返した小川未明なんかは、救…
今までは方法論など深く考えてこなかったのですが。 今回は八人の作家を扱うこともあり、自分なりに一定の方針を設けようと思います。 村井弦斎には甘く、黒島伝治には辛いというのでは、今度の研究の学術的価値が疑われかねないので。
格闘ゲームでいうところのしゃがみガードみたいな精神的姿勢で。
しばらくは上京もせず、最低限の外出ですまそうと思います。
『日本文学』二〇二〇年二月号。 「小林秀雄」「初出」とあったので飛びついたのですが、初出にあった展覧会についての記事が、『近代絵画』では削除されているということでした。今回は小林を批判するつもりはありません。
わりと有名な挿話ですが、小林秀雄の論法の典型的なパターンなので引用します。 ※ この間テレビで、ユリ・ゲラーといふ人が念力の実験といふのをやりまして、大騒ぎになつたことがありましたね。(略)私はあゝいふ問題には学生の頃から親しかつたと言つても…
柳瀬善治氏は私の先輩にあたるお方なのですが、私が大学院入学した時期に就職なさったこともあり、この問題に答えることはできませんでした。もっとも、当時の私のレベルでは、到底答えることのできない問題ではあります。 『日本近代文学』二〇〇二年五月。…
今年も、日本文学協会の研究発表大会の季節が近づいてきました。 以下は公式サイトより転載。 ※ 日本文学協会では、統一テーマによる年度大会とは別に、研究発表大会を開催しています。今年度の日程および会場が下記のとおり決定しましたので、発表者を広く…
イエス・キリストといえば、無抵抗主義者だとか非暴力主義者だと思っている方も多いかもしれません。が、実際に聖書を読むと少々疑問も。 以下、引用はウィキソースの「ルカによる福音書」22:36より。「最後の晩餐」シーンのすぐ後。 ※ そこで言われた…
小川未明の戦争観を、一九〇五年の小説「霰に霙」(あられにみぞれ、でしょうか)での戦争肯定から始めて、「野薔薇」に至るまでの諸作品を分析した論文です。 反戦と厭戦の違いについての考察もあり、参考になる論文でした。
英語はわからないので、仮にWGIPの反対語を「戦争は罪悪ではないという洗脳」としておきます。 問題は、WGIP(「戦争は罪悪だという洗脳」。長いので以下「前者」とする)と、「戦争は罪悪ではないという洗脳」(以下「後者」)を比べた場合、どちら…
小林秀雄の徴兵検査の結果はどうだったのか。知りたかったのですが一言も触れられていませんでした。もちろん、戦争時のはしゃぎっぷりについても最低限しか扱っていませんでした。必読の文献だという方もいますが、私にはあまり役に立たなかったようです。
与謝野論はどうにか下書きを終えました。次の難関は小川未明の「野ばら」です。 今度は評価する方針でいこうと思っているのですが、未明のその後の軍国主義への変節を知ってしまうと、どうも書きづらくて。
なまけてしまいました。
二月末刊行予定。シャンタル・ムフの訳者として知られる山本氏が、自ら民主主義について語る著書です。 アンタゴニズムというのは敵対性という意味で、それをいかに闘技民主主義に変えていくかがムフの議論だったわけですが、今回は山本氏独自の意見となりそ…
対談記事というものは対談したままを記録しているのが普通ですが、小林秀雄の場合は違いました。湯川秀樹との対談でも、『新潮』誌記載と小林秀雄全集記載のものが多々違うことは当ブログで指摘しましたが、終戦後の正宗白鳥との対談もそのようです。 ※ あれ…
ありの~ままの~論文書くの~。というわけで、今回の論文では、与謝野晶子の「君死にたまふことなかれ」および「ひらきぶみ」については批判のスタンスをとることにしました。 ざっくりと説明すると、与謝野は「戦争ぎらひ」(「ひらきぶみ」中の言)ではあ…
童話作家、小川未明の戦前・戦中・戦後の無節操ぶりを徹底的に追及した論文で、増井氏の一連の業績の集大成です。 まず大正期。社会主義者、マルクス主義者として、「さながら、革命家のアジテーション」のような言説をなしていました。 そして昭和戦前期。…