核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

18、虚構実現論(アンタルキダス)

18.虚構実現論(アンタルキダス) 一度虚構作品の形で現れたものは、いつ実現してもおかしくない。 まず、現実と虚構の境界をどう考えるかです。私はこの現実世界は実在すると思っていますし、実在するものと実在しないものとの間には確かな境界線が存在…

大江健三郎 「ウソをつかない力」 『「新しい人」の方へ』画 大江ゆかり)  朝日新聞社 2003より

昨日予告したテーマがうまく書けないので、本日のブログは書籍紹介に変更します。 2003年1~4月の『週刊朝日』に連載された大江健三郎のエッセイ。その一節、「ウソをつかない力」(88~98ページ)を引用します。なお、ここで論じられているのは道…

三浦俊彦 『虚構世界の存在論』 勁草書房 1995 その2

昨日(http://blogs.yahoo.co.jp/fktouc18411906/6454448.html)に引き続き、『虚構世界の存在論』を紹介します。 予告では私自身の虚構論を論17として披露するはずでしたが、かんじんの三浦氏の結論を書き落としていたので、先にそちらを要約します。 1…

三浦俊彦 『虚構世界の存在論』 勁草書房 1995 その1

小説の中の人とは異世界人なのか。それとも広い意味でこの世界の住人なのか。そんな疑問に答える一冊。 とりあえずの心覚えに、第四章の「諸説概観」の見出しを書き写してみます。 1、記述理論(ラッセル) 虚構的存在なるものは指示対象ではない。虚構名は…

カフカ 「ポセイドン」(執筆年代1920ごろ) 『カフカ寓話集』池内紀編訳 岩波文庫 1998

トライデント(三つ又のホコ)でおなじみの、海の神ポセイドン。その知られざる日常生活の物語です。 海の管理者ともなると、計算の仕事が大変な量になるのですよ(本日の海難事故何件とか、マンボウの出産統計とか)。部下にやらせれば(2010年代ならエ…

汎用市町村作成ツール 「ストリートメーカー」

・1D6(6面体サイコロ1個)で、道の左右それぞれに何があるかを決める。 ・あまり広くなりそうだったら、前方を行き止まり(重要な建物など)にすること。 ・重要な建物(神殿・長の館・広場・治療師の館・門・橋など)は、任意に設定すること。 ・名前…

光より速きニュートリノ?

ひどいかぜ気味なので、今日はYAHOOニュースを貼るだけにしておきます。 私の物理学知識は中学校卒業レベルなのですが(そもそも高校に進学していないのです)、光より速い粒子が発見されたというニュースは衝撃です。 より精密な検証が待たれるところ…

Astrud Gilberto "The shadow of your smile"

「女たちにとってさえ、すぐれた人間であるべきなら、そうした(引用者注 悲しみや嘆きをおびた音楽の)調べは無用のものだし、まして男子にとっては、いうまでもないことだからね」 プラトン 『国家(上)』 第3巻 岩波文庫 210ページ ・・・プラトン…

大貫俊彦 「『三日月』に見出す〈詩〉の材」(『日本文学』2011年9月号VOL.60)

おお、まさか『日本文学』誌上で報知四天王の名を目にしようとは! 「田山花袋は『明治小説内容発達史』(文学普及会、大正四年八月)のなかで、『村上浪六も原抱一庵、村井弦斎、遅塚麗水と共に思軒門下の四天王を以て目せられた人で、『三日月』(二四年)…

男たちの争いを止めた妻たちのスト戦術とは・・・ フィリピン CNN.co.jp

男たちの争いを止めた妻たちのスト戦術は… フィリピン 2011.09.20 Tue posted at: 11:39 JST (CNN) フィリピンンのミンダナオ島で、争いを続ける男たちに業を煮やした女性グループが夫とのセックスを拒否するスト戦術を展開し、7月に争いをやめさせる…

プラトン 『国家』 第1巻 より ソクラテスの原則

「まず何よりも君に頼みたいことは、自分が一度言ったことは一貫して守ってもらいたい、ということだ。あるいは、もし意見を変えるのなら、はっきりとその旨を表明してもらいたいのだ。いまのように、われわれをごまかそうとするのはやめてもらいたい」 プラ…

ピア・ストレス

国会図書館まであと500メートルというところで、ステータス「こうどうふのう」になりまして。 どうにか着いたけど、資料集めははかどりませんでした。 今回の最大の収穫は、三浦俊彦「虚構世界の存在論」でしょうか。ずっと前に静岡の図書館で読んだ時は…

秋葉原駅前で11時3分合流、と。

11時までは店も開いてないからなあ。天工開物でも持ってくか。

また上京してきます

じゅ~ご号にじゅ~~ろく号。貴様らがいくらあがこうと、私は完全体になるのだ~(アナゴさん声で)。不謹慎につき一行削除。 国会図書館はお休みだよって?今日は秋葉原と神保町をまわって、明日一日を国会図書館にあてるつもりです。 資料リストもそろっ…

”À bout de souffle”

(2016・2・7追記 ある映画の感想文でしたが、批判的に過ぎたと思ったので自発的に削除しました)

"Pierrot Le Fou" (1965)

(2016・2・7追記 ある映画の感想文でしたが、批判的に過ぎたと思ったので自発的に削除しました)

プラトン 『国家』 第1巻における「正義」の定義 その1

「〈正義〉とは友を利し敵を害することである」 カール・シュミットでもセカイ系ライトノベルでもありません。藤沢令夫訳『国家(上)』 岩波文庫36ページにある, ポレマルコス(アテナイから約7キロの外港ペイライエウスの市民。訳注より)の言葉です。…

鎧坂昭江「『無常といふ事』における改作意識」(『学大国文』一二号、昭和四三年一二月発行)

学問研究の場である大学に、暴力の荒らしが吹き荒れた1968年。 そんな時代にも、まじめな学術論文を書く人は存在したのです。以前にも紹介した、小林秀雄の戦時中初出と戦後全集版の改作を実証的に取り上げた鎧坂昭江氏。 鎧坂昭江 「『無常といふ事』に…

矯正不可能な虚言常習者の一例―大江健三郎

9/6(火)11:00~12:00 さようなら原発一千万人署名市民の会による「『講演会 さようなら原発』&『さようなら原発全国集会』に関する記者会見」 大江「311の後、ヨーロッパの報道をよく見てきた。すると、日本の反応と随分違う。福島原発の事故に対し、…

小林秀雄はこの宇宙から永遠に消滅した、が

「地獄に落ちろ」なんて、非合理的かつ非倫理的な言葉は吐く趣味はありません。 善人悪人を問わず、人間はいつか死ぬし、死ねば永遠に消滅します。私も、これをお読みのあなたも。 (そうでないという証拠をお持ちですか?おありならコメント欄へどうぞ) 私…

矯正不可能な虚言癖の持ち主をどうすべきか

教育が不可能な者にだって、学生として教育を受ける権利はある、と私は思います。 ただ、矯正不可能な虚言癖の持ち主には、責任ある職業にはついていてほしくない。そう思う次第です。

犬を人間なみに思いやる人もいれば、

他人をサル扱いしてあざ笑う人間もいる。後者にはなりたくないものです。

なんて、こうもうそつきが多いのか。

ほんの数秒前に言ったことをひるがえして、通用すると思っているうそつきのなんと多いことか。 幸い、私のほうは携帯電話の録音機能をなるべく活用し、保存したデータをいつでも活用できるようにしています。 極度の電話嫌いですが、この件に関しては技術の…

間に合わなかった

アホなことばかり書いてるうちに、朝の7時になってしまいました。 仕事は片付かなかったので続きは明日。気の毒なことをしました。

光るブタの物語

いずれの帝の御世でもない未来、光るブタを発明した博士あり。 「100ワットはありますな」 「光るだけではないぞ。このプラグを鼻の穴にさしこみたまえ」 「おお。扇風機がまわった!」 「しっぽをひっぱりたまえ」 「おお。あたたかくなった。これでエネ…

光る猫エイズ予防

「光る猫」誕生…下村博士の研究を応用 読売新聞 9月13日(火)23時34分配信 【ワシントン=山田哲朗】米ミネソタ州のメイヨー・クリニックの研究者らが、蛍光たんぱく質の遺伝子を組み込んだ「光る猫」を誕生させた。 学術誌「ネイチャー・メソッズ」電子版で…

絶不調・・・

ぽんぽん痛い。ワード開かない。何より体が動かない。 誰にも謝る必要はないとはいえ、自分で決めたしめきりを守れないのは不名誉です。

超有名!ぽろり画像

ろくにテレビを見ない私ですが、この顔は見覚えがあります。好みじゃないけど。 写真術も「進歩」したものです。村井弦斎に少しでも敬意をお持ちの方は、ごらんにならないでください。 http://img4.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/26/fa/reofassion/folder/898711/…

されど恐るべきは・・・

バルバロイ様、また御訳文を引用させていただきます。 http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tiakio/sophists/krt3.html Kritias断片集3 『恋あるいは諸徳の本質について』 42.ガレーノス『ヒッポクラテス「術語集」』XIX 94 Kuhn編 (ヒッポクラテス『流行…

矢野龍渓 「不必要」(1907(明治40)年)における「誇り」と「気概」

低迷しきった明治40年の小説界に、世界平和論を高らかに宣言した矢野龍渓最後の小説! なんですけど、やれ自然主義だの夏目漱石だのに浮かれる文壇からは無視されたことは、ブログを始めたころの記事で書きました。2011年のひなまつり。 http://blogs.…