核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

今日はなまけた。

今日は資料も届かず、ネットで懐かしの格闘ゲームの記事を見ているうちに時間が過ぎてしまいました。

「肖像写真」とは?

平瀬礼太「御真影狂想曲」より。 ※ 戦前の日本では御真影といえば天皇と皇后の肖像写真のことであり (『春秋』2012年12月 24頁) ※ なにげなく読み飛ばしそうですが、誤解をまねく表現です。「肖像写真」とは何なのか。

平瀬礼太「御真影狂想曲」(『春秋』2012年12月)

国会図書館に依頼した、御真影関係論文の一本目が届きました。 私が欲しかったのは御真影製作の背景だったのですが、この論は御真影が流布していく過程を論じたもので、ちょっと求めていたものと違いました、平瀬論に罪があるわけではなく、遠隔複写依頼では…

図書館に行けなかった

アドルノ読む読む詐欺になってしまいすみません。 まったく個人的な事情で、図書館行きは来週以降に回すことにしました。 今週は国会図書館から資料が届くので、その紹介でもしようと思います。

アドルノを読む前に

インターネットであれこれ検索した限りでは、私はアドルノの哲学にあまり良い印象を持てませんでした。 しかし、哲学者であると同時に作曲家でもあるという、アドルノの生き方には興味をひかれます。あまり類例がないのではないでしょうか。

図書館へ行こう

アドルノを含め、読みたい本が増えてきたので。 なお、レオ・シュトラウスは近場にはありませんでした。

アドルノぽろり話

アドルノで検索するとむやみと出てくる挿話。 ※ ドイツでは大学紛争の逸話として、1969年、フランクフルト学派で碩学のアドルノ(1903ー69)が講義をしている最中に、活動家の女子学生が上半身裸になってアドルノに近づいてきたことがあったという…

アドルノ聴いてみた

youtubeに Th. W. Adorno - Piano Pieces という動画があったので聴いてみました。アドルノが作曲したピアノ曲のようです。 ナチス台頭の時流とは無縁な、淡々とした曲、という印象を受けました。特に心動かされたというわけでもありませんが。

井上純一「拒否されたアイデンティティ--「ハルプユーデ」としてのアドルノ」

立命館国際研究 18(3), 547-564, 2006-03。ネット上で読めました。 ハイデガーらをナチス寄り哲学者として批判してきたアドルノ自身が、1934年に自らも音楽誌にナチス寄りの批評を書き、戦後その件を沈黙していた問題について。 ウィキペディアに書いて…

アドルノ入門

「アウシュヴィッツのあとで詩を書くことは野蛮である」 「アウシュヴィッツ以降、文化はすべてごみ屑となった」 ……などの言葉で知られる、哲学者アドルノ。 では、戦前戦中はさぞかし勇敢な反ナチ派だったのかと思いきや、ウィキペディアの「アドルノ」の項…

星新一「ネチラタ事件」

テレビドラマ「世にも奇妙な物語」でも映像化してやがったがな。 ある博士の作った「ネチラタ菌」の感染者が続出し、それまで馬鹿ていねいな口調でしゃべっていた連中が、みんなこういう乱暴な口調になっちまったわけだ。こら。 博士はただちに、逆の成分を…

『社会文学』55号、投稿募集

締め切りまでの間が短いので要注意です。 私は感染症がらみの持ちネタがないので、自由論文に申し込もうと思います。 以下、公式サイトより転載。 ※ 『社会文学』55号の特集は「文学から読み解く感染症――身体・分断・統治」です。原稿をお寄せください。自由…

堺利彦の日清戦争観と、その後

日露戦争前、内村鑑三、幸徳秋水とともに主戦論の『万朝報』紙を辞職した堺利彦。 日清戦争期はどうだったのかというと、 ※ 一八九四年七月には日清戦争が始まったが、当時の知識人たちの多くが、この戦争は日本にとって正義の戦いだと考えていた。日清戦争…

幸徳秋水の日清戦争観

内村鑑三が日清戦争の時には非戦論者ではなかった、とは広く知られています。 では、非戦論のもう一方の雄、幸徳秋水は日清戦争をどう見ていたのか。 で、『二十世紀之怪物帝国主義』の「征清の役」を読んでみたのですが、「日本人の愛国心は、征清の役に至…

さくひんろんでいこう

題名もいつも通り、「(作者名)「(作品名)論」」で。しんぷるに。 ただ、今回の反戦要素は入れようがない論文なので。10月ごろまでに終わらせて、今年中に国会図書館に行き、もう一つの論文を完成させたいものです。 福地か賢治か小林の誰論になるかは…

反省会。

どうやら2021年の業績はゼロ、ということになりそうです。 作品論をやりたいのかカルチュラルスタディーズをやりたいのか、はっきりしなかったのが今回の敗因でした。もちろん私がやりたいのは作品論なので、書き直し時はそちらを強調します。 とりあえ…

また残念なお知らせ

私の2021年上半期の仕事は、残念ながら成果をあげませんでした。 下半期に賭けます。ワクチン打って国会図書館に行かねば。

ミヒャエル・エンデ『鏡の中の鏡―迷宮』にも

『ヒール・ヒトラー』に通じる問題提起がありました。短編の題は確か「あらためて火ぶたが切られた」だったと思います。本が手元にないもので。 反乱を起こした民衆から逃げてきた独裁者に、何物かが子守歌を歌い、独裁者を子供に戻してしまう……といった幻想…

『ヒール・ヒトラー』という問題提起

心理カウンセラーになって1925年の『ヒトラーを癒せ』オンラインゲーム「不謹慎だ」と大炎上(佐藤仁) - 個人 - Yahoo!ニュース ネットで拾った情報ですが、第二次世界大戦から二十年前の、『我が闘争』を書いた頃のヒトラーに会い、カウンセリングするとい…

「戦争の悲惨さを知る」から「平和を祈る」の間に

8月15日という日を、平和を祈るだけの日にしないために。 戦争をなくすための具体的な手段を、一人一人の方々に考えていただきたいのです。 もちろん、私も考えていますし、過去の事例を調べてもいます。 古代中国の向戌(しょうじゅつ)は、各国要人との…

日清戦争にまでさかのぼる必要性

日本の侵略の歴史は日清戦争がはじまりではなく、1874(明治7)年の征台(台湾侵略)の役というのもあるわけですが。 日本の侵略と敗北の歴史を知る上では、少なくとも日清戦争(1894(明治26)年)にまでさかのぼる必要があると思います。 北進…

『社会文学』第54号、届きました。

特集は「権力化する社会と文学の希望」。 「文学の希望」を求めて、すみずみまで読み込みます。

神功皇后の卑劣な兵器廃絶論

古代中国史で「弭兵」(戦争廃止)の試みがあったことは何度も書きました。 日本史にも弭兵はないものかと調べたら、「弓を弭(はづ)し兵(つはもの)を蔵(をさ)めつ」の一節が、『古事記』の神功皇后のくだりにでてきました。 ただし、卑劣きわまりない…

フレドリック・ブラウン「スポンサーから一言」

ここでブログを一時中断し、スポンサーから一言。 ※ ※ ※ ※ ※ 戦 え ※ ※ ※ ※ ※ ……ちょっと真似してみました。HatenaBlog様とは無関係です。すみません。 朝鮮戦争の時代に書かれたショートショートで、ラジオから全世界で一斉に 「スポンサーから一言。戦え」…

上田秋成『胆大小心録』より

以下のような臼ひき歌が引用されています。 悪をきらふを善じやとおしやる 嫌う心が悪じやもの 悪への憤り自体は悪いことではない、と私は考えます。しかし、それが悪人への憎悪にまで増大し、「悪人が相手なら何をやってもいい」にまで至ると、それはもう義…

戦争を煽る人間も人間

前回はちょっと熱くなってしまいましたが。 私は安全な場所から戦争を煽る人間に怒りを抑えきれないたちなのですが、彼らも人間であり、平和に生きる権利があるということを忘れてはいけないと考えます。戦争を煽る権利はないだけです。 もし、「戦争を煽る…

戦争をなくすためにできること、その第一歩

前回は小林秀雄を題材に、戦争を引き起こすタイプの指導者について書きました。 一市民にすぎない私のような者が、戦争をなくすためにできることが一つあるとすれば、戦争を引き起こすタイプの指導者を見分け、彼らを民主的、非暴力的な手段で権力から遠ざけ…

戦争を引き起こすタイプの指導者

民主国家が君主国家に比べて、戦争に少しだけ縁遠いのは、戦争を引き起こすタイプの指導者を解任できる可能性が存在するからです。 ここでいう、戦争を引き起こすタイプの指導者とは、死を恐れず危険を喜ぶ勇猛果敢なタイプ……というわけではありません。古代…

民主的平和論をめぐって

「民主国家どうしは戦争をしない」という、カントに由来する学説があります。しかし反証になりそうな例も多く、民主国家の定義も問われるところです。 戦争をしない民主国家の条件とは、元首が大統領とか首相とかいう名で呼ばれるかではなく、その元首が暴走…

「被爆国は核兵器を持つべきではない」という命題が正しいとすれば

「通常兵器の被害国(つまり、地球上すべての国)は通常兵器を持つべきではない」ということになる、と私はまじめに考えています。 廃絶されるべきは兵器もさることながら、兵器の威嚇で平和を保とうとする、利己的な偽りの平和主義です。