核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

32枚だか33枚だか

2枚ほど足りない気もしますが、これでよしとしましょう。当初の問題点はだいぶ改善されたようです。

ひと仕事完了。

仕上げにじっくりと時間をかけられそうです。

「政治ハ道理ニ由ルベキ乎将タ輿論ニ従フベキ乎」(『東京日日新聞』一八七八(明治一一)年五月二四日)

西洋文明のさらにその先を望見する、壮大な論説。判読不能な文字が数か所あるのが惜しまれます。以下、判読できた箇所のみ要約します。 蛮野の肉体世界から文明の智力世界へとへと進んだ人類は、やがて徳義の黄金世界に到る、と著者は主張します。 しかし、…

「万国公法ハ争利世界ニ行ハルベキ乎」(『東京日日新聞』一八七八(明治一一)年四月五日)

「万国公法ハ法ニ非ザルナリ」で始まる、無署名の社説。 なぜなら万国公法にはそれを守らせる主権者がいないから……というわけで、西洋諸国がいかに万国公法など顧みず、自国の利益のみを追求してきたかを例示しています。 ここまでは事実認識として正しいと…

「宇内万国ノ現状」(『東京日日新聞』一八七九(明治一二)年六月九日)

宇内万国(世界各国)の現状を顧み、南アフリカのズールー戦争、南米チリの戦争、アフガニスタン、清魯の紛争などを「我輩」が憂えるという内容。 福地桜痴が書いていてもおかしくない文章ですが、一人称が「吾曹」ではないため、論文には引用せずここに紹介…

「我輩」はボツにする。

今回の調査でコピーした東京日日新聞の社説には、よく見ると一人称が「我輩」「予」なのがいくつかありまして。 捨てがたい論も多いのですが、疑わしきは福地にあらずの方針で今回はボツにすることにしました。 いずれ東京日日新聞全体の平和主義を論じたく…

ハーバーマス『近代 未完のプロジェクト』

表題論文だけ読んではみたのですが、ドイツのアヴァンギャルド芸術がどうこうという話で、私の期待していた内容ではありませんでした。題名だけは魅力的なので、どこかで使うかも知れません。

トンネルを反対から掘る。

歴史学系の方々による明治初年度の福地研究が進む中、文学研究者である私は福地晩年の小説から攻めて行こうと考えています。うまくトンネルがつながらんことを。

夏目漱石『彼岸過迄』の電話使用法

この作品は学生時代に読んでいたはずなのですが、昨日ある論文を読んではじめて気づきました。 主要人物の一人須永が、従妹の千代子に「いっしょに」電話をかけてくれと頼まれる場面。青空文庫より。 ※ 僕にはいっしょにかけるという意味が呑み込めなかった…

福地桜痴の真筆問題

福沢諭吉全集に福沢のじゃない社説がまぎれている、という話は前に書きましたが、福地にも似たような問題がありまして。 福地は吾曹(ごそう)という変わった一人称を愛用していて、従来は吾曹なら福地筆とされていたのですが、岡安儀之氏の最新の研究による…

今さら「丸山真男をひっぱたきたい」を読んでみた

まさに抑圧移譲の典型、という印象しか受けませんでした。

抑圧移譲の代替案は

結局のところ、抑圧者の本体を見極め、それと非暴力的に戦う、という以外にないようです。 平凡な結論と思われるかも知れませんが、明治の日本でそれをやろうとした人は実にまれです。 おそらくは今日でも。 今夏見に行く予定の福地桜痴論説が、その手がかり…

建設的な批判に向けて

私が今書いている論文は、福沢諭吉および丸山真男への批判を含まざるを得ないわけですが、批判だけにとどめるつもりはありません。 両者は「抑圧移譲の具体的な代替案を提示できなかった」と私は考えるわけですが、それでは抑圧移譲(欧米にやられたことをア…

『日本文学』2019年1月号特集 文学における〈公〉と〈私〉

私は近代化言説論に専念するので参加できませんが、面白そうな特集です。 ※ 1月号特集 文学における〈公〉と〈私〉 文学研究において〈大きな物語〉が焦点化されにくい状況が続いている。だが、マクロな問題系の有効性までが失われたわけではない。前年の大…

「抑圧移譲」の反対語は?

「抑圧移譲」という概念を生み出した丸山真男が、福沢諭吉の思想(欧米からの圧力をアジアに転嫁)を評価するのは解せないと、つねづね思っていたのですが。 『「文明論之概略」を読む』を全巻読んでも理解不能なままでした。かんじんの抑圧移譲な部分が引用…

徴兵忌避者が国家主義を語るということについて

おなじみ『日本の名著』で、陸羯南と三宅雪嶺を読んではみたのですが、引用したくなる魅力的なフレーズには出会えませんでした。空虚、という印象を受けました。 特に陸羯南は、経歴によれば徴兵のがれの経験者だそうですが、彼の国家論からはそうした負い目…

丸山真男『「文明論之概略」を読む』の戦争観について

『丸山真男全集 十四巻』(岩波書店 一九九六)の三〇六~三〇九ページあたり。 福沢諭吉『文明論之概略』中に、「戦争は独立国の権義を伸ばすの術」とある点について、丸山がこれまで論じて来た福沢の軍事ナショナリズム批判(玄関に二十インチ砲を備えても…

日暮れて途遠し。

されど諦めず。

冷やし中華の季節。

紅しょうがとからしを入れるのが好きなのですが、今回は入れ忘れました。

陸羯南とか三宅雪嶺とか

そのあたりを読んで、欠けている知識を補おうと思います。 にしても、「くがかつなん」一発変換できるんだ。

今年も上半期を過ぎたか……

書かないことには業績に増えようはずもなく、国会図書館に行けないことには。