核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

鈴木亨 『新選組100話』 「8 福地源一郎」

幕末の冒険者、福地源一郎桜痴と新選組の意外な関係。 ※ 8 福地源一郎 試衛館道場を訪れた日本最初の新聞記者 明治になって日本で初めての新聞『江湖新聞』を創刊した福地源一郎(桜痴 おうち)は幕府通辞方だったころ試衛館を訪ねて、その印象を語り残して…

大大将棋

ウィキペディアより、大大将棋のルールを紹介します。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E3%80%85%E5%B0%86%E6%A3%8B 日本人が作ったゲームなのに、「東夷」なんてコマがいるあたりが妙に中華思想。水滸伝だの封神演義だのから空想を広げたんでしょう…

冒険者、福地桜痴!(『懐往事談』)

ヒロイックファンタジーの小説やゲームには、よく「冒険者」と称する、ドラゴン退治やダンジョン探索を生業とする方々がでてきます。この冒険者という言葉、夏目漱石の『門』(1910(明治43))あたりが初出かと思っていたら、福地源一郎桜痴の自伝『懐…

土原耕作 「豚と猪」 (1923)

『オデュッセイア』から『野ブタ。をプロデュース』に至る、世界ぶた文学全集を編纂したい。そんな野望を抱くアンタルキダスのファイルに、また新たな一篇が加わりました。 ※ 豚が猪に向って自慢をしました。 「私ぐらい結構な身分はない。食べる事から寝る…

総合目録ネットワーク(ゆにかねっと)

(追記 2012年1月6日をもって、「国立国会図書館サーチ」(NDL Search)と改称された模様です) 全国の県立図書館の所蔵を確認できる、ゆにかねっとを紹介します。 http://unicanet.ndl.go.jp/psrch/redirect.jsp?type=psrch 全国の大学の所蔵を確認で…

宮脇真彦「蕉風俳諧の季題と季語」(『日本文学』2011・10)

最近ちょっとだけひまができたので、今まで放置してた古典をあれこれ読んでみてるアンタルです。 そんな中気になったのがこの論文。俳句にはつきものの「季語」の成立を論じています。 ※ 去来の『旅寝論』(元禄十二序)に伝える次のエピソードも、同じ題詠…

ソクラテス、敢えて悪法に背く!

7月29日の記事(http://blogs.yahoo.co.jp/fktouc18411906/archive/2011/07/29)で書きました圧制者クリティアスの穏健派テラメネス粛清事件について、新たな史料を見つけたので報告します。 ディオドロス(前1世紀中頃、つまりローマ時代の歴史家)の『…

ウィキペディア「大将棋」の項目より ルールなど

中将棋より古く、鎌倉時代には実際に指されていた・・・らしいです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%B0%86%E6%A3%8B 定跡や棋譜は伝わっていないようです。まあ、基本は中将棋と同じかと。あとは飛車の封印をどう解くかですね。 対戦に時間がか…

大将棋、レベル3勝利

コマの多さに、私よりも敵の思考ルーチンがついていってない感じでした。 要素の複雑化が、必ずしもゲームとしての面白さにつながるとは限らない一例。 コンピューターゲームのCG多用。 印象派以降の西洋絵画。 自然主義以降の日本近代文学・・・。

大将棋、初勝利!

中将棋よりもさらにコマ数の多い将棋、大将棋をご存知でしょうか。下記のサイトで無料対戦できます。 http://sdin.jp/browser/board/daishogi/ とりあえず一番弱いレベル1と時間無制限で対戦してみました。 中将棋でつちかった、「左翼は守勢、右翼を徹底的…

カント『判断力批判』批判―戦争論限定

カントの三大批判はむか~し読んだっきりだったのですけど、このたび虚構だの気概だのを論じるにあたって読み返してみたわけです。そしたら、 ※ 戦争ですら、規律と市民権への神聖な敬意をともなって行われるならば、それ自体にある崇高なものをもち、そのよ…

黒岩比佐子『パンとペン』より 矢野龍渓『新社会』の地道な影響

都合により、今回の論文には引用できなかった一節です。 ※ 一九〇二年の七月に刊行された矢野龍渓の『新社会』は、社会主義理想小説というべきもので、読者に社会主義について啓蒙する目的で書かれたものだった。政治小説『経国美談』で知られる龍渓が、社会…

経国美談論NG集

『経国美談』後篇、第八回。帝慈(テジラ)の渓野で斯波多(スパルタ)軍に包囲された、巴比陀(ペロピダス)率いる神武軍300。映画「スリーハンドレット」を逆にしたような逆にしたような全滅の危機。 ※ 巴氏の傍に在りし一兵士は思はず 今日こそは我々…

論文「矢野龍渓の平和主義」、完成

10月20日の消印のついた投稿原稿が、10月20日の締め切りに通るかどうか。それが問題です。依頼原稿じゃなくてよかった。次こそは締め切りに余裕をもって間に合わせます。 論文書いてる間は音楽聴きたい中将棋やりたいの煩悩でいっぱいだったのですが…

中将棋は左右非対称でした

前回、「中将棋の配置はほぼ左右対称」なんて書いてしまいましたが、かんじんな事を忘れていました。 敵の「酔象」は味方から見て「左」に位置していまして、左翼から攻めると鉄壁のゴールキーパーになりかねない代わりに、右から攻めれば敵玉の逃げ道をふさ…

鳳凰変じて奔王と化し、斜線陣能く対戦を制す

いや、経国美談じゃなくて中将棋の話です。ついにレベル3CPUとの戦いに勝利しました。 最強のレベル3ともなると、確実に主力ゴマをつぶしに来るわけです。終盤には敵玉攻略に使えるコマがあらかた消滅して、最後を温存しておいた奔王(鳳凰から進化)と…

遅起きは210円の損

結局、本日の郵便局が開いてる時間には、今回の論文は間に合いませんでした。 締め切り直前にならないとターボがかからないこの体質、なんとかならないものでしょうか。サーキットの狼か。 今日はひとやすみして、ちょっとだけ中将棋にします。左翼斜線陣は…

business to-morrow

なんか咳が止まらないので、いったん横になることにします。 あとはメモ帳に打ち込んだ文書をwordに移す仕上げ作業なんだけど、徹夜する気力が残ってるかどうか。

『経国美談』より 隆具(レウクトラ)における威氏(イパミノンダス)の斜線陣

「今や希臘史中に於て最も記憶すべき最大事変を生じたる紀元前三百七十一年第三月二十一日(略)誰か知らん(略)隆具の大野も数時間を出ずして万兵の殷血を其草頭に流すの命運あらんとは」 ・・・(主に威氏の責任で)流れた大平和会議から二ヶ月。無敗の斯…

次回の『日本文学』にご期待ください

次号(一一月号)予告のページより 瀬崎圭二 「〈現代文学〉の風景―物語の大衆消費と石原慎太郎「太陽の季節」―」 ・・・来月が楽しみです。瀬崎先生のご論文、見届けさせていただきます。 (菅原 健史)

『経国美談』 「第十四回 列国の英雄一堂に会す 斉使大会に旧典を争ふ」

一度打ち込んだ文章をもう一度打ち直すのは気が進まないものです。今度は慎重に。 ※ 紀元前三百七十一年第一月二十日は予て定めたる希臘全土と大平和の条約大会議の当日なれば(略)列国の全権委員続々として羅胡の首府なる斯波多の国都に到着せり(略) (…

中将棋、獅子を倒したけど負けた・・・

敵が獅子を全面に押し立ててきたので、一応狙ってはいたんですよ。 獅子の射程2マス以内には近づかずに、奔王竜馬竜王で十字砲火を張りつつ包囲し、敵玉の斜め方面が手薄になったところを見計らって、奔王で王手獅子取り! したんですけど、その後ミスの連…

中将棋、獅子を倒せばただのチェス

・・・というのは極論にしても、ようやく手筋らしきものが見えてきました。 本日、レベル1のコンピューター(時間無制限)を相手に一敗一勝。 コマの動きをまだ把握しきらず、竜馬や角に意外な方向から奇襲を受けることはあっても、レベル1に一方的に負け…

もし戦死者が一人もいない戦争があったら

毎度おなじみバルバロイ様より、「無涙の勝」「泣かない戦」と呼ばれる挿話を引用させていただきます。 Xenophon "Hellenica" 第七巻第一章(人名以外の下線は引用者による) http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tiakio/hellenica/hell7_1.html ※ [32] 戦…

奇想の画家Rob Gonsalves

エッシャーやマグリットの系譜を継ぐ超現実画家、Rob Gonsalvesを紹介します。 ・・・といいたいところですが、リンクフリーのサイトが見つからなくて。"Gonsalves"で画像検索をお願いします。 発想の奇抜さもさることながら、子供のとほうもない空想を、強…

増田こうすけ 「ギリシャ町案内図」

増田こうすけ先生入魂のギリシャ案内図です。ジャンプΧ公式サイトより。 http://jumpx.jp/w/masuda/detail.html まあ、『経国美談』のふろくの「ケイツジヨンストーン氏の古図」よりはあてになるかと。龍渓先生の方向感覚は筋金入りで、なんで阿善(アテネ/…

心身PCともに不調。

なかなか論文がはかどりません。 気分転換にニコ動とか見てる時は順調なのに、word開いて論文書こうとするとフリーズが続発しまして。 論文自体は書くべきことははっきりしているし、書くに値するとも思うのですけど。 まじめに読んで、真剣に問題を考えてく…

松野翠(木下尚江) 「龍渓氏の『新社会』」

松野翠 「龍渓氏の『新社会』」上下 『毎日新聞』 一九〇二(明治三五)年七月九・一〇日 (上) 「余の尚ほ中学に在るや『論語』の時間を以て窈に『経国美談』を(糸番)き為めに老教師の大叱責を蒙りたることは今に及んで忘れざるなり 龍渓先生の名は、余…

この数時間の努力が・・・

PC不調により、今夜打ち込んだ文がすべて消滅したことが判明しました。不覚。

矢野龍渓 『経国美談』後篇 第十三回より

「哥侖(コリンツは)平和を好むの国柄なるに因る者か数前年より其の国人中に希臘全土の大平和を謀らんとする一社を現出せり其の説く所は 抑も人数の群居するは互いに有無を交易して快楽を享受すべき為めなるに干戈を以て相ひ残虐するは何事ぞや今日一国一邦…