核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

サザエさん「まわれネジリン棒」

先週の次回予告から気になってたタイトル。 想像通り、床屋の看板の話でした。 止まったネジリン棒を殴って再起動させるノリスケ。

『Newton』2012年7月号 特集 素粒子の世界

ライプニッツの『単子論』を読んでるうちに、自分がごく基礎的な物理の知識を欠いていることを痛感しまして。「最少不可分の物質」についての現代科学の最先端をかじってみることにしました。 以下はすべてNewton誌の受け売りです。 ※ 物質を細かく砕いてい…

石原慎太郎「人間」(『新潮』1961年5月号)

昨年の11月28・29日(http://blogs.yahoo.co.jp/fktouc18411906/archive/2012/11/28)に予告しておきながら、予想外に手間取ってしまいました。 「通りすぎたもの」の初出です。 全集との異同はほとんどありませんでした。つまり、ヘミングウェイの「…

村井弦斎『女道楽』(1903(明治36)年刊行)

『釣道楽』「猟道楽」『酒道楽』に続き『食道楽』に連なる、村井弦斎の「百道楽」シリーズの一つです。このタイトルが岩波文庫から復刊されることはまずないので、近代デジタルライブラリーで読みました。 誤解をまねきそうな題名ですが、内容はまじめな社会…

おほめブタ

懐かしのアニメ『ヤッターマン』(1977)。実写版でもリメイクでもないほうです。 そのゲストキャラに、「ブタもおだてりゃ木に登る」の名言で知られる「おだてブタ」がいたことはよく知られています。 今回、その別バージョンで「おほめブタ」がいたこ…

早稲田大学 古典籍総合データベース

http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/ 『江湖新聞』も確かにありました。便利な時代に感謝します。

瀧川修吾「『江湖(ごうこ)新聞』と福地櫻痴」(『日本橋学館大学紀要』第11号 2012)

福地源一郎桜痴(この論文では「櫻痴」表記)が幕末維新期に発行し、た、「江湖新聞(ごうこしんぶん)」。知名度の割りに知られていないこの新聞の実態に迫った労作です。 恥ずかしながら、私も実物を読んだことはなく、「こうこしんぶん」だと思ってました…

まわれネジリン棒(予告)

今週は本編よりも、次回予告のこれ↑が気になりました。 あしたのジョーでなくサザエさんで「ネジリン棒」関係の話が思いつかないのですが・・・床屋の看板?

『食道楽』のアイスコーヒー

村井弦斎の『食道楽』(1903)はけっこうすみずみまで読んでたはずなのですが、アイスコーヒーの記述は見落としていました。UCC様のサイト(http://www.ucc.jp/enjoy/column/column.php?cc=37)で気づかされました。 『食道楽』秋の巻、岩波文庫版では下…

増永洋三『人類の知的遺産 38 ライプニッツ』(講談社 昭和56)

満14歳でライプチヒ大学に入学し、27歳でパスカルを超える計算器械を発明した、早熟の哲学者ライプニッツ(1646~1716)。ロックやスピノザの同時代人でもあります。 ただ、その数多い業績の中には、理解に苦しむこともありまして。 その一つは…

スピノザ『国家論』(畠中尚志訳 岩波文庫 1976 原著1677) まとめ

最後まで読み返したのですが、第六章以降は君主国家や貴族国家のこまごまとした規定の話(顧問官は5人までとか、議員は5000人までとか)が続くばかりなので、ここらでまとめに入ろうかと思います。 スピノザが専制君主制を批判し、「国家状態の目的は生…

スピノザ『国家論』(畠中尚志訳 岩波文庫 1976 原著1677) その1 マキャベリ編

前回引用し、スピノザの国家論がマキャベリに似てるとか私が書いた箇所のすぐ後で、スピノザ自身がマキャベリについての弁護を述べていました。 マキャベリは「確かに自由の味方」であり、マキャベリの君主論は絶対君主制の擁護ではなく、絶対君主制の危険を…

スピノザ『国家論』(畠中尚志訳 岩波文庫 1976 原著1677) 予告

だいぶ前に買った本ですが、ふと読み返す気になりまして。 まず今回ははじめのほうの気になったとこだけにします。スピノザはホッブズと同じく、「人間は、本性上互いに敵である」と想定しており、その前提にたって個人の自衛権や、自衛のための戦争を国家が…

村井弦斎「大発明」

河内紀氏も紹介していた、村井弦斎の短編「大発明」。「庚寅新誌に連載(明治二十六年二月ー三月)された」とのことですが、同誌はたぶん明治新聞雑誌文庫あたりでないと閲覧できないので、ひとまず近代デジタルライブラリーで読める短編集『文車』(190…

かわいそうな秋

『サザエさん』の、アナゴさん花沢父ちゃんに続く第三の若本キャラ、静岡のおじさんが登場しました。 「みかんが待っている」と言い残して去っていったナイスミドル。詩人です。ネットで調べたらフネさんの家系だそうで。道理でお茶目。

『日本文学報国会 大日本言論報国会 設立関係書類 上巻』(関西大学図書館刊行 平成12年)

日本文学報国会の設立届け、事務局長や理事たちの履歴書(一部直筆)、昭和十七・十八年度の収入支出などを採録した貴重な資料集でした。今すぐ役に立つというものではありませんが、ひとまずコピーしておきました。 ただ、文学研究者としてはこういう資料も…

河内紀「『食道楽』以前以後―明治の実用小説家・村井弦斎の夢(下)」

『月刊百科』(平凡社 1987年8月号)。国会図書館の雑誌検索で発見しました。 この河内紀(かわちかなめ)氏の文章ははじめて読んだのですが、弦斎の作品をたんねんに読み込んでいる印象を受けます。 ※ はっきりと婦人読者を意識して家庭小説を書きはじ…

『出版警察報』に取り上げられた『大洋』誌

文藝春秋社の『大洋』という雑誌は、国会図書館に置いてないこともあり、これまで全体像をつかめていなかったのですが、戦時下の『出版警察報』にかなりくわしい動向が書いてありました。1942(昭和17)年の記事より一例を。 ※ 海軍又は海軍兵学校の教…

『出版警察報』一気読み

不謹慎かもしれませんが、下手な文学史や文芸時評よりはるかに興味深い読書体験でした。 日中戦争や太平洋戦争のさなかにも、弾圧に抗して反戦や反ファシズムを訴える人々は大勢いたことを、あらためて思い知らされました。その一方では、対米開戦前に先走っ…

石橋湛山「軍備縮小会議」(『婦人之友」1932(昭和7)年2月号)

本年9月3日に紹介した、石橋湛山の戦前の軍備撤廃論をこのたび入手しました。 「時事三題」中の「三、軍備縮小会議」という題名です。 ジュネーブでの軍備縮小会議を背景に、世界各国が皆、「おれは泥棒ではない、唯だ泥棒を防ぐ為めに軍備を設くるのだ」…

『出版警察報』第百拾貮號(第112号)より 小林秀雄「蘇州」の削除箇所

『新潮』2013年3月号の山城むつみ論文128ページには確かに「その第一〇一号に一九三八年の四月、五月、六月の三カ月間の出版物取締の状況が報告されている」とあるのですが、私が見た不二出版の複製版では第百拾貮號(第112号)に収録されていま…

『新潮』2013年4月号 没後30年特集 2013年の小林秀雄

以下三本の論が収録されています。 山城むつみ 「蘇州の空白から 小林秀雄の「戦後」」 大澤信亮 「小林秀雄序論―日本の批評」 佐々木敦「批評の初心 2013年に「様々なる意匠」を読み直す/書き直す」 特に興味深かったのは山城論でした。 「どうせ読む…

『Newsweek 日本語版』 2013年9月10日号 特集:不可解なシリア攻撃論

図書館で読んでみたのですが、どうも問題の所在がつかめませんでした。 アメリカ国民や議会がシリア攻撃を支持していないのは確かなのですが、ではどうすればアサド政権の非人道的行為を止められるのか?それが見えてきません。 ひとまず、ニューズウィーク…

前向きなメランコリー、もしくは「こわ悲しい」嗜好

なんというか、いま現在のような沈滞状態にあると、つい「怖い画像」とか「検索してはいけない言葉」だのを探してむなしく時間をつぶす悪癖がありまして。 そういうコンテンツに一定の需要があるということは、私と同じ嗜好の方も珍しくはないのでしょう。さ…

『近代日本と石橋湛山 『東洋経済新報』の人びと』

松尾 尊兌(まつお たかよし)著(東洋経済新報社 2013)。 戦前、戦中にわたって軍国主義を批判し続け、戦後は短期間とはいえ総理大臣に就任した平和主義者、石橋湛山と彼の運営した雑誌『東洋経済新報』についての研究です。 一例として、同書226ペ…

マスオひとりの時間

今日のサザエさんは、若本規夫ファンにはたまらない回でした。 アナゴさんと花沢父が釣り堀で遭遇するという異常事態。直接の会話はありませんでしたが、役作りの違いは伝わりました。恐妻家と頼れる父ちゃん。 そういえば花沢さん(花子)とアナゴ嫁も同じ…