核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

石原慎太郎の盗作

石原慎太郎「人間」(『新潮』1961年5月号)

昨年の11月28・29日(http://blogs.yahoo.co.jp/fktouc18411906/archive/2012/11/28)に予告しておきながら、予想外に手間取ってしまいました。 「通りすぎたもの」の初出です。 全集との異同はほとんどありませんでした。つまり、ヘミングウェイの「…

石原慎太郎の支持者層

亡き映画スターの実兄であるとか、年齢のわりには若く見えるというだけの理由で彼を支持する方を私は知っています。表面的な言動が「愛国的」だからという理由も多いようです。 少なくとも第三の理由については、まったく根拠のないものです。毛沢東独裁政権…

『新潮』1961年5月号の初出は

可能な限りすみやかに入手し、それ以前に出たヘミングウェイの日本語訳と比較するつもりです。なお、原文はある論文でほぼ全文引用されていました。

ヘミングウェイ「インディアン・キャンプ」と、石原慎太郎「通りすぎたもの」との類似

石原慎太郎の小説「通りすぎたもの」を盗作と断定します。引用元と論拠は以下の通り。 A、ヘミングウェイ 「インディアン・キャンプ」(引用は『われらの時代に』 荒地出版社 1982(原著1924) 北村太郎訳 による) B、石原慎太郎 「通りすぎたも…

石原慎太郎・上田哲「日本の「核」をどうする?」『週刊朝日』1968(昭和43)年8月23日

「保守・革新の新参議院議員両氏に討論してもらった」(同誌見出しより)とのことですが、両者は原子力推進主義者という点では一致しています。思えば、大江健三郎が原子力発電に「まったく賛成です」と講演したのも、同じ1968年でした。 ※ 石原 いま世…

石原慎太郎と大江健三郎の中共礼賛

大江健三郎と石原慎太郎というと、政治的には逆の立場(左と右)なのではないかと思われるかもしれません。 しかし1960(昭和35)年前後、2000万人以上の犠牲者を出していた中共(中華人民共和国の当時の略称)への好意的な評価という点では、両者…

石原慎太郎 「太陽の季節」盗作説

「石原慎太郎の盗作」なんて題の書庫を設けておきながら、今の今までほったらかしていたことをお詫びします。 まず有名どころから。『文藝春秋』1959(昭和34)年10月号、「弟より俳優向きと言われた「太陽の季節」の作家 昭和30年6月7日」より…

ハンガリー大統領、論文盗用で辞任

論文盗用疑惑の大統領辞任=オルバン首相に打撃―ハンガリー 時事通信 4月2日(月)21時36分配信 【ベルリン時事】論文盗用疑惑が浮上していたハンガリーのシュミット大統領(69)は2日、議会演説し、辞任を表明した。シュミット氏は2010年、オルバン首相の後押…

次回の『日本文学』にご期待ください

次号(一一月号)予告のページより 瀬崎圭二 「〈現代文学〉の風景―物語の大衆消費と石原慎太郎「太陽の季節」―」 ・・・来月が楽しみです。瀬崎先生のご論文、見届けさせていただきます。 (菅原 健史)

石原慎太郎の盗作疑惑四つ―栗原裕一郎 『〈盗作〉の文学史』 新曜社 2008 より 後編

栗原著412~414ページより・・・ 「「傷のある羽」、『オール読物』一九六三年一月号に発表。『別冊新評 裸の文壇史』の「戦後日本文壇事件史年表」に、「アーネスト・ガン「悲劇と脱出」に酷似。作者の”考慮不足”が指摘される(37・11)」とある…

石原慎太郎の盗作疑惑四つ―栗原裕一郎『〈盗作〉の文学史』 新曜社 2008 より 前編

私自身も調査を進めてはいるのですが、なにぶん5袋300円のインスタントラーメンすら満足に買えない貧乏人ゆえ、雑誌初出をすべて揃える段階にはいたっていないのです。 そこで、とりあえず栗原氏の先行研究を紹介します。なお、「太陽の季節」と「栄光の…