核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

地理よりも歴史、日本史よりも世界史

 私は世界史がやや得意でして、おもにその点数のおかげでどうにか長い浪人時代から抜け出せた過去を持っていますが、それはそれとして。

 客観的に見て、青少年には地理よりも歴史、それも日本史よりも世界史を学んで欲しいと、私は思います。

 「世界史なんて実社会では役に立たないじゃないか」というご異論もあるかも知れません。確かに細かい年号や国名人名の知識なんかは、即座には役に立たないかも知れませんが。

 地球という惑星が人間にとってきわめて危険な場所であること(過去の話ではなく、現在進行形でです)、それも人間の集団’(民族、国家等)がその集団に属さない人間に対してきわめて残忍であることは、骨身にしみるほど「学んで」いただきたいと思うのです。戦争の連続の歴史は今も続いているのです。

 自らもそうした人間の集団の一員であることを自覚した上で、集団どうしの戦争をなくす方法、集団が己に所属しない者にたいして行う差別をなくす方法を、若い人たちには少しでも考えていただきたいのです。

 今日の受験用世界史はそういう問題意識を育むようには構成されていない、のは確かです。どうか今後の世界史教科書は、ヨーロッパ中心史観やマルクス主義唯物史観から脱却して、話し合いで戦争を止めた向戌(しょうじゅつ)のことを一行でも記述してほしいものです。