核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

アンタルキダス算数の初歩を知らず

当ブログ2011年4月26日の記事「バベルの図書館」に、中学生レベルの文章題計算ミスがありました。詳細はコメント欄をごらんください。 すぐさま訂正したいところですが、急用が入りまして。またチヨダの図書館めぐりです。 今からで間に合うのかって…

創元社と新潮社についての個人的な思い出

1990年代。新元号は平成。長く暗かったわがひきこもり時代。 極度の対人恐怖症で外出もままならなかった十代のアンタルキダスは、何の展望も見えない日々の大半を新潮文庫と創元推理文庫を読みふけってすごしたものです。特に次の二冊。 星新一 「未来い…

今日の研究は進まなかった

せっかくの休日だというのに、貴重な一日を無意味にすごしてしまいました。 いや、研究発表の結論なら、とっくに出てるんですよ。もうとっくのむかしに。 ただ、大学院生時代に、「君は物事を白黒で決め付けすぎる」とたびたびお叱りを受けたことを思い出し…

大地を駆けるブタさんたち

YAHOOニュースより。ブタレースの画像を発見しましたので無断転載します。 (元のニュースが消えたため、アドレスを削除します。2011・6・26) いつもやる気のなさげに見えるブタさんたちが、豪快に飛んでます。 ブタの潜在能力、あなどるべから…

馬場のぼる「ぶたたぬききつねねこ その2」(こぐま社 1981)

馬場のぼる先生の、しりとり絵本第二弾。 http://www.amazon.co.jp/%E3%81%B6%E3%81%9F%E3%81%9F%E3%81%AC%E3%81%8D%E3%81%8D%E3%81%A4%E3%81%AD%E3%81%AD%E3%81%93-%E3%81%9D%E3%81%AE2-%E9%A6%AC%E5%A0%B4-%E3%81%AE%E3%81%BC%E3%82%8B/dp/4772100660 先生…

一石二鳥

私は平和主義者ではあるつもりですが、聖人君子にはほど遠い人間です。子供の頃は自分でもどうしようもないほどかんしゃく持ちで、自力で矯正するのにずいぶん時間がかかったものです。今でも、ある種のタイプの人間にだけは、どうにも怒りを抑えかねること…

2011年7月3日 日本文学協会発表要旨 於名古屋大学

表題の通り、久しぶりの研究発表をやることになりました。 『日本文学』六月号をお持ちでないかたのために、発表概要をお知らせしておきます。 発表題目 小林秀雄における「天才」の問題―ヒットラー観の変遷を中心に 要旨(400字) 1940年9月12日…

SOTTE BOSSE 「接吻」

もとをただせばORIGINAL LOVEの原曲も名曲だったわけですが、このバージョンには特別な思い入れがありまして。 私は人生で何度か登校拒否に陥ったことがあるのですが、その最後(今のところ)は三十を過ぎてからでして。朝起きたはいいものの、…

大江健三郎 「革命女性」 『最後の小説』 講談社文芸文庫 1994 収録

「大江なんておもしろいもんじゃないからね。長ながやるとこのブログの人気がおちる」 「いいや、2ページほどやる!」 くろうは買ってでもするアンタルキダスです。 「革命女性」(レヴォリュショナリ・ウーマン 戯曲・シナリオ草稿)は、『へるめす』19…

パンパカパンツ

静岡ローカルのテレビ局、SBSのサイトより。 http://www3.digisbs.com/anime/vol04.html 「パンツがいったい何なのかを知らない4匹のブタたちだが、色とりどりのパンツの優美さにウットリ… それぞれパンツをかぶったり、リボンにしたりして遊んでいたが、…

「日本文学研究資料叢書 小林秀雄」 有精堂 1977(昭和52)年発行

とりあえず、気になった論文三篇をメモ代わりに書き写しておきます。 ・杉野要吉 「『戦争下の抵抗文学』ノート―小林秀雄の姿勢に即して」 (『日本近代文学』第一二集 昭和四五年五月発行) 「小林が『頑固に戦争から眼を転じて了つた」太平洋戦争以後の戦…

大江健三郎 「『運動』のカテゴリー―小林秀雄」

大江健三郎 「『運動』のカテゴリー―小林秀雄」(初出『新潮』1983年6月号(未見)。ここでの引用は、講談社文芸文庫『最後の小説』による)に、こうあります。 「小林氏は、―あれ(引用者注、『同時代ゲーム』)は二十ページで閉口したよ。きみは(小…

黒島伝治 「豚群」

大正~昭和の代表的な平和主義小説家であり、プロレタリア文学者でもある黒島伝治。 その知られざる作品「豚群」を、最近青空文庫にて発見しましたのでご報告します。 http://www.aozora.gr.jp/cards/000037/files/831_22354.html ブタレタリア文学とでもい…

中谷美紀 「corpo e alma」

今やすっかり演技派女優の中谷美紀さん。その彼女が昔坂本龍一プロデュースで歌手活動をしていたことをご存知でしょうか。セカンドアルバム「cure」より、大貫妙子作詞、坂本龍一作曲のcorpo e alma(心と体とか、そんなような意味らしいです。まちがってた…

「雨の木を聴く女たち」「新しい人よ眼ざめよ」「静かな生活」

いずれも『大江健三郎小説 7』収録の連作短編です。 想像力の文学を提唱する大江ですが、彼の本領はこうした私小説(「ししょうせつ」または「わたくししょうせつ」。一人称で作家自身のことを書いた小説)にちょっとだけ「話を盛った」方向にあるのではな…

大江健三郎 『M/Tと森のフシギの物語』

大江健三郎論はいったん打ち切ると宣言したのですが、小林秀雄論について調べているうちにまた問題が出てきて、けっきょく新潮社『大江健三郎小説』全10巻を制覇するはめになってしまいました。 で、1巻から順に読まなかったせいもあって、最後に出会った…

大江健三郎 『同時代ゲーム』についての小林秀雄の評価

大江健三郎 『同時代ゲーム』(新潮社 1979)について、「日本を代表する批評家と呼ばれる」小林秀雄は以下のような評価をくだしています。 「(略)小林秀雄氏によって直接声をかけられたのだ。決してまったく好意的でなかったとも思わないが、―あのよ…

田中徹&難波美帆 『閃け!棋士に挑むコンピューター』 梧桐書院 2011

ああ、この本を一日早く読んでおけば!(反実仮想文の一例) つい昨日(6月4日)のブログで、小林秀雄の「常識」(人工頭脳に将棋は指せないという論)を好意的に紹介してしまったばかりなのですが、反省の意をこめて訂正文を書きたいと思います。「常識」…

小林秀雄 「常識」 『考えるヒント』より

前にも書きましたが、人をもってその言を捨てるな、というのが私の信条です。 小林秀雄について書き始めるにあたって、私が唯一魅力を感じた随筆、「常識」からはじめることにします。 なお、「小林秀雄は初出で読む」というのも私の信念なのですが、この一…

日本近代文学東海支部ブログ

私がかつて所属し、矢野龍渓「浮城物語」と村井弦斎「釣道楽」で計二回も発表をさせていただいた、日本近代文学東海支部のブログです。 http://d.hatena.ne.jp/toukaishibu/ 現在は退会中ですが、最近少しだけ経済的に余裕ができたので、機会をみて再入会を…

日本文学協会ホームページ

現在、私が所属している唯一の学会です。 http://www3.ocn.ne.jp/~bungaku/ 「埋もれた文化遺産の発掘」「民主」「平和」を提唱する綱領に共感したというのもありますが、機関紙『日本文学』が月刊というのも大きな魅力です。過去1年のもくじも見られますの…