表題の通り、久しぶりの研究発表をやることになりました。
『日本文学』六月号をお持ちでないかたのために、発表概要をお知らせしておきます。
要旨(400字)
1940年9月12日の『朝日新聞』に掲載した「“我が闘争”」をはじめとして、戦前・戦時下の小林秀雄はヒットラーを「決して誤たぬ」「天才」「小英雄」と評価していた。が、戦後の全集では該当文を「邪悪なる天才」と改訂し、さらに随筆「ヒットラアと悪魔」ではヒットラーを全否定するに至った。六次に及ぶ小林秀雄全集の刊行にも関わらず、初出との校合が進んでいないこともあり、この事実は知られているとは言いがたい。