核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

創作意欲、わきでる

単著計画は章立てと構想が少し進んだ程度ですが、TRPG関係の妄想がふくらみまして。クトゥルフ明治帝都編、D&D第二部ウォーターディープ編などなど。 この歳になっても、まだ中二病めいた妄想力は枯れていなかったようです。 脳というのも消耗品だと思うので…

マルクスは地球に言及したか? その2

マルクスは地球に言及したか? - 核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ (hatenablog.com) マルクスが地球について考えていたという斎藤幸平&ハート説を追認すべく、『資本論』第一巻第七篇第二十四章(七)の、高畠素之による日本語訳〈一九二一)を、…

大澤信亮「小林秀雄」をまとめ読み

実に久しぶりに『新潮』を置いてある図書館に寄り、連載「小林秀雄」を一気読みしました。 連載の題名は「小林秀雄」なのですが、「ドストエフスキー」という小題でドストエフスキーをえんえんと語ったと思ったら、今度は「正宗白鳥」という小題で4か月ほど…

核通殿の・・・・・・

鎌倉時代に転生し、頼家と実朝を悲惨な運命から救おうとするも、ついに果たせないという物悲しい夢を見ました。

『続 浮城物語』(夢想)

夢とうつつの合間で、未完の海洋冒険小説、矢野龍渓『浮城物語』(1890(明治23)年)の続編を妄想しました。 現代口語体で。ジャカルタで内戦終結の祝勝会。「カバン子」こと語り手の上井が、作楽大統領の高級副官に昇任するところからスタートして。…

怪人ジゴマ

明治44(1911)ごろの活動写真で一世を風靡した、フランスから来た怪人ジゴマ。和製ジゴマやら女ジゴマといった模倣作も作られたそうです。 私はそういう、無声映画時代のレトロな冒険活劇、といった雰囲気が大好きで。 ちょっと時代をずらしてクトゥ…

マルクス『資本論』のErde

前にも書いた話題ですが、気になって昨夜は本当に眠れなくて マルクスは地球に言及したか? - 核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ (hatenablog.com) 『資本論』に出てくるErdeという語を、ネグリ&ハートのハート氏は「地球」と解釈し、斎藤幸平氏も…

ロルフ・デーゲン著 赤根洋子訳 『フロイト先生のウソ』(文春文庫 2003) その1

帯にでかでかと フロイトはマルクスよりも 多大な損害を人類に与えた とあります。読まずにはいられません。 政池仁の『基督教平和論』は結局ネットでは読めなかったので、国会図書館に行った時に読むとして。少しの間フロイト批判を読み込むことにします。

菊川美代子「政池仁の非戦論」(現代キリスト教思想研究会『アジア・キリスト教・多元性』)第9号 2011年3月

政池仁(まさいけめぐむ 1900ー1985)。内村鑑三の直接の弟子であり、生涯を通して絶対非戦論を貫いた方だそうです。うかつにも数分前まで存じませんでした。 彼の『基督教平和論』は、「たとひ戦争が国家にとつて利益であつても、又世界の人類を幸…

クトゥルフ神話TRPG明治編、開幕

『良人の自白』上篇のキスシーン(こちらはメガネなし。ていうか衣類なし)なんかも画文学的には面白いのですが、うっかり画像を出すと当ブログの存亡に関わりかねないので、画文学はいったんお休みします。 TRPGの方も明治37(1904)年前後で、消…

矢野龍渓『報知異聞』(1890 別題『浮城物語』)も画文学してみる

連載時の題名は『報知異聞』。単行本化時に『報知異聞 浮城物語』と改題された作品です。明治政府に不満を抱く青年の一団が、「海王国」と名乗って独立を宣言し、南太平洋に船出する物語です。 これの挿絵も非常にクオリティが高く、特に後半の旗艦となる巡…

福地桜痴『仙居の夢』(1890)を画文学してみる

スキャン画像どころか、コピーした紙面すら見つからないので、今回はうろおぼえで語ります。 第一回衆議院議員選挙を題材にした政治小説ですが、東京日日新聞初出連載版の挿絵がとにかく素晴らしかった記憶があります。 選挙ポスター(当時あったかは知りま…

木下尚江『火の柱』における画文学 その2ー伊藤侯爵と行徳秋香ー

新聞連載で『火の柱』を読まないとわからない、小ネタをもう2つほど。 この作品には政界の黒幕として「伊藤侯爵」が、主人公と非戦論をともにする同志として「行徳秋香」(ぎょうとくあきか)という登場人物が出てきます。 それぞれ伊藤博文と幸徳秋水がモ…

木下尚江『火の柱』(新聞初出版)における画文学ーメガネはどこから出たー

スキャン画像を出すほどの大ネタでもないので、手短にまとめます。 一九〇四(明治三七)年一月一日、『毎日新聞』第二面。その小説『火の柱』本文に出てくる山木姉妹(ことにメインヒロインの山木梅子)の描写のどこを見ても、「秋の夜のすゞしき眼」なんて…

出口智之「近代文学研究は近代「文学」研究で十分か?ー樋口一葉「十三夜」から考える画文学の試みー」

『日本文学』2022年4月号。先月号になってしまいましたが、気にとめていたご研究です。 画文学、つまり小説と挿絵を合わせて考察する試みです。江戸時代の作家は文章のみならず下絵も描いて絵師に回していましたが、明治以降の近代作家にもその伝統は残…

充電、完了!

注文した論文が無事届きました。 今書いている論文に直接参考になるというものではありませんが、燃料補給には大いになりました。 しかし、いい論文を読んだ後というのは、注に挙げられた未読の文献もどんどん読んでみたくなるものでして。今のコロナ禍がお…

明日から私は

ま~だ注文した論文が届きません。

明日から本気出す

今日は待っていた郵便も届かず、なまけてしまいました。 また外部からの刺激が必要な状態のようです。

クトゥルフ幕末TRPG、無事完結

30話におよぶ一大キャンペーンも、五稜郭の決戦で幕を閉じました。 明日は研究に戻ろうと思います。『日本文学』五月号は届くでしょうか。

福地桜痴『小幡山』、一気読み

一応眼を通しましたが、第二次長州征伐から鳥羽伏見の戦いまでの、幕末の動乱はわずか2ページで片付けられるありさまでした。時勢は完全に背景で、筋は小幡兄弟と二人の女性(いじわるな兄嫁と、清純な弟の恋人)の関係をひたすら追っています。 幕末なのに…

論文も作業もお休みして

今日は幕末クトゥルフTRPGのシナリオ書きに専念しようと思います。 残る敵は白虎隊の会津藩、ガトリング家老の長岡藩、幕府が大金かけて買い付けた甲鉄艦、それに函館五稜郭。どうまとめるかです。 『小幡山』でも読んでみるかな。桜痴のぱくりにならな…

福地桜痴『小幡山』(未読)

一九〇三~一九〇四年、つまり日露戦争開戦期に、また村井弦斎『食道楽』や木下尚江『火の柱』とかぶる時期に、福地桜痴が『日出国新聞』に連載した歴史小説。 私は未読ですが、山田俊治『福地桜痴』三五二~三五三頁であらすじが読めました。 兄は洋学、弟…

書き進めてみた

ブログでは中途半端なままに終わったあるテーマを、論文の一部として再利用してみました。わりと充実した一日が過ごせたようです。

饗庭篁村「劇評 歌舞伎座所感 一番目「女浪人」」(『演芸画報』1911(明治44)年7月号)

あえばこうそん。一発変換できるけど、明治研究家以外にはほとんど知られていない文学者です。その篁村の、歌舞伎「女浪人」評。 ・・・・・・この方も確実に、福地桜痴の原作『女浪人』を読まずに評を書いています。 「徳川慶喜公を億川禎喜(おくがはていき)な…

『紛争と平和構築の社会心理学 集団間の葛藤とその解決』その1

D・バル・タル編著。熊谷智博・大渕憲一監訳。北大路書房 二〇一二。 三七五頁の大著です。連休の読書にあてようと思ったのですが、届いたのは連休明けでした。副題にある、集団「間」の葛藤、という箇所に惹かれまして。 少しずつでも通読していこうと思い…

校小説、社小説、国小説・・・・・・?

是非は別として、「私小説」というのは確かに実在します。 「公小説」というのは、検索しても出てこないようです。 校小説、社小説、国小説というのもないようです。いや、学校や会社や国家を舞台にした小説ならいくらでもありますが(国家を舞台にしていな…

護憲派なりの戦争の止め方、その一例

憲法九条で国が守れるか、と改憲派は問います。私は、憲法九条「だけ」で国が守れるとは思わず、それを補完する、軍事力ではない何かの必要を痛感してはいますが、護憲派なりの戦争の止め方を示さなければとも思っています。その一例を。 改憲派は戦争といえ…

怪僧ラスプーチン

皇太子の病気を治したとかでロシア皇帝一家に取り入った、グリゴリー・ラスプーチン(1869ー1916)。 日露戦争の影でも暗躍してたんだろなと思いきや、上記の事件は日露戦争終結後でした。なお第一次世界大戦への参戦には反対してたそうです。 しか…

なんなんなあに

ミルちゃん、キクちゃん、ナンダロウくんの三人が野外実験中、それぞれ残りの二人を探して迷子になるという、ろくでもない夢を見ました。なんだろな。

カフカ「掟の門」

ある男が掟の門にやってきます。強そうな門番がいて通してくれません。 奥にいくほどさらに強い門番が守っていて、最初の門番でさえ三番目のを見ただけですくみあがってしまうほど、という少年ジャンプにありがちなインフレ構造。男には、最初の門番さえどう…