2021-01-01から1年間の記事一覧
せっかくの大晦日を、レヴィナスへの批判で終わらせるのももったいないので、前回の主題をもう少し一般化してみます。 「なぜ人を殺してはいけないのか?」と問われて、「聖書に『汝、殺すなかれ』と書いてあるから」と答える人には、「では、聖書に『殺せ』…
以下の記述は、エマニュエル・レヴィナス、フランソワ・ポワリエ『暴力と聖性 レヴィナスは語る』(国文社 一九九一年)によります。ブーバーのほうの著述は読んでいないことをお断りしておきます。 「『サムエル記Ⅰ』第一五章三三節について」「預言者がサ…
「聖書って読んだことないけど、『善いことをしなさい』って書いてある本でしょ?」という方は多いと思いますが、違います。「悪いことをしなさい」ってなことばかり書いてある本です。 以下、旧約聖書「サムエル記Ⅰ」より、預言者サムエルが王サウルに言っ…
21年目でようやく統一。後半の消化試合が短めなシヴィザードとはいえ、終盤は少し雑になりました。最後まで半神トリン頼みでした。 明日あさってぐらいはまじめに、史実の戦史でも調べてみようかと思います。 アマレク人聖絶をめぐるレヴィナスの議論でも…
「カスタム」の魔導師でライフの呪文書11冊を取得し、選べるレア系呪文は「伝説の化身」、種族はノーマッドで。もっと有効な定跡はありますが、楽しさではこれが一番です。 パワー配分はマナ貯蓄に全振りして、最優先でトリンを召喚。並行して首都でレンジ…
シヴィザード人物伝もこれで一段落とします。魔導師一覧は説明書にも書いてあるし。一人の魔導師が「ライフ」と「デス」の呪文書を持つことはできないので、この五人が一堂に揃うことはありません。 ・エラナ(プリーステス) あまりにも多くの戦争を見てき…
英語版では前回までのは「HERO」で、ここから上の人物は「CHAMPION」。 「英雄召喚」の呪文で呼べる方々です。名声が高いと自発的に雇われに来ることも。 契約金も月給も高め。 ・アエリエ(イリュージョニスト) 旅芸人やマジシャン(この場合は「手品師」…
PS版シヴィザードでは「勇者」と「英雄」という用語がごっちゃに使われていますが、呪文では「勇者召喚」と「英雄召喚」は区別されてまして、後者のほうが上のランクの人物を呼べます。今回扱うのは前者の上位ランク。 ・マーレウス(マジシャン) 見た目通…
シヴィザードの戦闘がかったるい方は、移動アニメーションをOFFにするのがおすすめです。音楽もOFFにするとさらに速くなるそうですが、それはお好みで。 そんなシヴィザードの、名声がちょい上がった頃に訪ねてくる勇者たちを紹介。 ・オーレウス(ゴールデ…
英語の勉強をかねて海外のマスターオブマジック(CIVIZARDの原名)サイトをめくっていたら、登場人物たちの裏設定みたいなページが見つかりました。攻略情報よりこういうののほうが、妄想がはかどります。 以下、 Master of Magic Heroes Page-Hero Compendi…
もうちょい、古いほうのシヴィザードの話を続けます。 こういう複雑なシミュレーションゲームの常として、プラクティス(練習)モードがついています。一手ごとにルールを解説してくれるやつです。 敵魔導師も二人しかいない上に弱く、時間さえかければ初心…
検索してみたら、前回紹介したCIVIZARD(原名マスターオブマジック)の続編が出ていたようです。 バランスの再調整が行われ、白一色や黒一色といった定跡が通じなくなっているとか。英語版のみだそうです。
1997年発売の初代プレイステーション用ゲームソフト。 もとはPC用の「マスターオブマジック」を改題移植したものだそうです。 なにせ年代物なので、絵柄が暗くて地味。BGMもなんか単調。 操作性も重たい。一々ロード時間が長い。 名前からして名作歴史シ…
自爆や体あたりの詩を求めて『辻詩集』を読んだのですが、この一篇があるきりでした。家を艦艇になぞらえ、日常の生活を海軍の心で営もうという趣旨で。 ※ (略) 九軍神の歩める路を(一字不明)ら、 英米撃滅の壮挙に列せん ※ 一字不明の箇所は、「募」と…
検索したら解決しました。今度はマルカムじゃないほうのブラッドベリで、『とうに夜半を過ぎて』収録の短編のようです。 2024・6・12追記 押し入れを探索したら出てきました。「世界中の兵器全部錆びる装置」の話です。
ある反戦派の科学者が「鉄製品を全部溶かす菌」を発明してばらまいたけど、結局は木のこんぼうが最強兵器になっただけだった、みたいなオチのショートショート。 作者名が思い出せませんが、星新一とかフレドリック・ブラウンではなかったはずだと思います。…
『永遠平和のために』の中で、カントは確かに常備軍の全廃を訴えてはいますけれども、侵略に備えて国民が自発的に武装する場合はその限りではない、なんてことも書いてまして。フィヒテなんかはこれを拡大解釈して、カントが否定したのは傭兵軍であって、徴…
山室信一『憲法9条の思想水脈』二三四頁より、塩津誠作の軍備全廃論のそのまた源流として。 ※ 軍備全廃の非戦思想が中国の墨子、ドイツのカントのほか、同時代ではイギリスのフェビアン協会やインドのガンディーなどの国民会議派などにみられることに注意を…
塩津誠作、鹽津誠作のどちらで検索しても、ジャーナリストとしての略歴が出てくる程度で、軍備全廃論の詳細はわかりませんでした。国会図書館のデジタルコレクションでも、翻訳書『ムッソリーニ』がある程度です。 私が知りたいのは、塩津の軍備全廃論がどの…
山室信一『憲法9条の思想水脈』を読み、初めてこの人物の存在を知りました。 ※ 塩津(引用者注 「塩」は原文では旧字体)は、一九二八年段階で速やかに軍備全廃をおこなわなければ、「次の世界大戦で、この地球上の人類と、文明とは、破滅に瀕(ひん)する…
正しい戦争と不正な戦争について、豊富な事例をもとに論じた本。なのですが、今回は時間の都合もあり、あとがきの「非暴力と戦争の理論」をコピーするにとどめました。 「正しい戦争」の存在自体を否定する、ジーン・シャープのような人もいるわけです。彼ら…
北原白秋の「大東亜地図」で多用されている、 [ ] ひ ● の [ ] ま Ι る みたいな感じの絵文字(うまく表現できなくてすみません)。 北原の独創かと思ったら前例がありました。ウィキペディアの「絵心経」の項より。 ※ 絵心経(えしんぎょう)は、文盲(…
この詩集は北原白秋の没後に刊行されたもので、従って以下の序文もどこまで真に受けていいものかはわかりません。 ※ 詩はかつて、青白き感傷と抒情の紲(きづな)に自由を縛られてゐた。しかし、わが一億国民が米英の暴圧に抗して剣をとつて立つや、詩も新し…
北原白秋と戦争について論じるなら、まっさきに読むべきと判断した著書。 『大東亜戦争 少国民詩集』についての記述は多くはありませんでした。 絵文字で日の丸や落下傘を描いた、「大東亜地図」を全文引用した後に。 ※ ある意味でこれはすごい力のある作品…
カミングアウトします。 (2022・10・14追記 カミングアウトというほど大げさな話でもないので、一行削除します) 北原白秋がどうこういう以前に、私自身にも、幼少期を振り返れば自爆フェチの傾向がありまして。 『秘密戦隊ゴレンジャー』(一九七…
以前、ハッチオン『アダプテーションの理論』に、小説は映像と違って予算を気にせずにすむ、というブラッドベリの説を紹介しましたが。 アメリカ人作家のレイ・ブラッドベリではなく、イギリス人作家マルカム・ブラッドベリの説であったと、同書の索引を読ん…
昨日は予告しておきながら休んでしまい、すみませんでした。 一九四三年(昭和一八)年の『辻詩集』を読んできたのですが、「自爆」「体あたり」は一語もなく、「九軍神」に言及した詩が一篇あるきりでした。戦艦を沈められたと大本営が公表した時期らしく、…
今日はお休みします。明日は他の詩人との比較でもやってみようかと思います。
たとえば北原没後の一九四三年に出た、日本文学報国会編『辻詩集』のもくじを見ると、 辻詩集/2005.6 (ndl.go.jp) 有名無名の詩人たちによる、戦争詩の題がずらりと並んでいます。 しかし、題名を読む限りでは、どうも建設的というか、建艦とか軍艦を造ろう…
松岡洋右の伝記に出てきた、政党解消の歌が見つかりました。 ※ 解消々々と 日の丸マーク ヨイトシヨト、 見たか お国の ヨイシヨナ 旗じるし 旗じるし。 「お国は一体 政党はけつぱい、 シヤシヤンと解消だ、 シヤシヤンと解消だ。」 (『白秋全集31 歌謡…