山室信一『憲法9条の思想水脈』二三四頁より、塩津誠作の軍備全廃論のそのまた源流として。
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軍備全廃の非戦思想が中国の墨子、ドイツのカントのほか、同時代ではイギリスのフェビアン協会やインドのガンディーなどの国民会議派などにみられることに注意を促しつつ
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私が『墨子』を読んだ限りでは、前半で兼愛(無差別の愛)を説く半面、後半では自衛のための兵器・戦術について実に詳細に述べており、軍備全廃の非戦思想とはいえないのではないかと思います。墨子が極めて先進的な思想家・科学者であったことは認めた上で。