核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2019-01-01から1年間の記事一覧

一年をふりかえる

今年の業績は「矢野龍渓『経国美談』論」(『社会文学』49号)の一本。 2017年、2018年に続き年一本のペースでした。 来年はもう少し打率を上げたいものです。現時点では審査中が一本に、今年中にはついに完成しなかった「どのように戦争を止める…

芥川龍之介『河童』の書籍工場

大正~昭和戦前期あたりで、小説の自動作成を扱った文献はないものか。ふと芥川龍之介の『河童』の一節を思い出し、青空文庫で再読してみました。河童の国の書籍工場にて。 ※ 何でもそこでは一年間に七百万部の本を製造するさうです。が、僕を驚かしたのは本…

東野圭吾『超・殺人事件』(予定)

小説作成ツールについてあれこれ検索していたらひっかかりました。 「超読書機械殺人事件」という短編が収録されているようです。 小説でなく書評作成と来ましたか。確かにそちらのほうがテンプレート化しやすそうです。 年が明けて、本屋さんが開いたら買い…

私が江藤淳を信用できない理由

前回は、「書いてあることをひとまず信用して話をすすめますが」などと、ひっかかる書き方をしてしまいました。というのも、江藤淳という人を全面的には信用できない理由があるからです。 新潮社のサイトの、「小林秀雄全集物語」というページにはこうありま…

江藤淳『閉ざされた言語空間 占領軍の検閲と戦後日本』文芸春秋 1989

日本が敗戦した1945年以降、アメリカ占領軍が遂行したWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)について詳細に調査した労作。とりあえず、以前に江藤淳を「非学問的」と評したのは一時撤回します。以前読んだ文芸評論の印象に引きず…

『決定版 三島由紀夫全集 35』新潮社 2003

昨日は休んでしまいました。「なんてクリスマスらしい話題なんだ」とか言って、三島の「文化防衛論」の話題でも書く予定だったのですが。 で、三島最晩年の評論集。「文化防衛論」「若きサムラヒのための精神講話」「行動学入門」といった、いかにもな論が並…

小谷野敦・小池昌代『この名作がわからない』二見書房 2019 その2

「世間で名作だと言われていたって、つまらない時はつまらない、と言っていいのである」(5ページ 巻頭解説)という主張には共感します。 ただ、特に小谷野氏の発言に顕著なのですが、「自分は〇〇でないから、〇〇を書いたこの名作はわからない」という、…

小谷野敦・小池昌代『この名作がわからない』二見書房 2019

名作とされる小説の権威に挑む対談集。 内容に入る前に、些末な点を。三島由紀夫の生い立ちに言及して、「父親は大蔵官僚でしょ?」(33ページ)という発言がありましたが、三島の父平岡梓は大蔵省ではなく農商務省官僚のはずです。 なんでそんなことを覚…

エンヤコラサのエンヤサッサ

サザエさん(原作)におけるカットアップ技法の一例。 作詞家が、近所の子供たちを集めて、カルタとりの要領で歌詞の断片を書いた紙を読み上げさせます。夜霧とかメリケン波止場とか。ワカメが読んだのは「エンヤコラサのエンヤサッサ」。一曲かけて満足げな…

堀口大学訳 『世界詩人選5 ヴェルレーヌ詩集』小沢書店 一九九六

「よい歌」という詩集めあてで読んだのですが、「やさしい歌」という訳になっていてちょっとがっかりでした。 残念ながら、こうした詩に感動するには歳をとりすぎ、感受性が磨滅しすぎてしまったようです。寺山修司のカットアップ技法には感動できたのに。あ…

雰囲気作成表

建物表・物品表・人物表などにかぶせてお使いください。 ※ 1 1大きめの 2小さめの 3清潔な 4不潔な 5陽気な 6陰気な2 1景気のいい 2不景気な 3新鮮な 4古風な 5さわやかな 6怪しげな3 1良心的な 2悪徳の 3名状しがたい 4わかりやすい 5…

慎改康之 『ミシェル・フーコー―自己から脱け出すための哲学』岩波新書 二〇一九

これでも昔はフーコーを読んで、谷崎潤一郎の「小さな王国」をフーコーの権力論で読む、なんて論文を書いたこともありまして。沼倉共和国の監視体制がパストラールでパノプティコンだとかそんなおきまりの内容で、結局投稿はしなかったわけですが。『土佐日…

WGIP陰謀論と江藤淳

WGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)という陰謀論を、最近よく目にするようになりました。「戦争は罪悪である」という意見は、アメリカ占領軍によって日本人に植え付けられた洗脳であるという主張です。 どうも火元は文芸批評家の江…

外国人人名表

CiNiiで「カットアップ」を検索したら12件ヒットしました。いずれも『ユリイカ』か『現代詩手帖』で、バロウズという詩人を扱ったものです。 そちらはいずれまとめて読むとして、今回は外国人人名表を。参考サイトは下記の通りです。中国では女性に男性名…

通り・建物作成表―現代日本編―

『寺山修司著作集 第1巻』から、また2つほどカットアップ技法の例を発見しました。 ※ 「きつねとひとふさのぶどうと紙にかき 一字ずつはさみで切って ばらばらにならべかえてみました 口の運動は さみしいときのあそびです」 「わたしのイソップ」 326…

現代人名作成表―半自動小説作成ツールへの道は遠い―

下記サイトを全面的に参考にしたことをお断りしておきます。 ※ 人名作成表-現代日本編―苗字 サイコロ1個を2回ふる1 1佐藤 2鈴木 3高橋 4田中 5伊藤 6渡辺2 1山本 2中村 3小林 4加藤 5吉田 6山田3 1佐々木 2山口 3松本 4井上 5木村 6…

『寺山修司著作集 第1巻』クインテッセンス出版株式会社 2009

たしか寺山修司にも、ランダムで言葉を紡ぐ詩があったような。探したらみつかりました。「時間割」「読者の選択による並べ変え自由の詩」「綴じられない詩集のための目次」の3編。同書341~344ページ。 「石けりの要領であそんで下さい。跳んだ順序に…

人物作成表―現代日本編―

クトゥルフ用の10面体サイコロも持っているのですが、あえて6面体にこだわりたいと思います。正10面体なんてないといった数学的な理由ではなく、TRPGに興味のない方へも配慮したつもりです。 ※ 人物作成表-現代日本編―性別 サイコロ1個をふり、1…

人間関係作成表―半自動小説作成ツールのために―

また寝過ごしてしまいました。今回は特に面白い夢も見ず。 ふとんの中で考えた人間関係作成表でも。これだけだと何のことやらですが、人物作成表や事件作成表と組み合わせれば物語っぽくなる、かもしれません。 ※ 人間関係表(サイコロ1個を2回ふる)1 1…

フラグメントとかモジュラーとかコデックスとか

なにやら文学研究用語めいていますが、クトゥルフ神話TRPGのサプリ(素材集)の書名です。欲しいのですが値段が高くて。 昨夜は11時頃にいったん起きてブログを書くつもりだったのですが、夢の内容がすばらしくて、つい続きを見たくて寝過ごしてしまい…

複雑な小説を、複雑なままに取り扱う

入門書を何冊か読んだ程度の学力で、文学理論一般に異議を唱えるつもりはありません。ただ、ある種の文学理論に対する違和感をなんとか形にしたいとは思いまして。 どの小説を読んでも同じような結論に達してしまう文学理論というのは、雑魚も大魚もまとめて…

半自動小説作成ツール?

このブログは文学や平和主義のほかにTRPGも扱ってまして、サイコロをふるだけで迷路が作れるという、ゲームマスターのためのツールをいくつか紹介してきたわけですが。 あれを応用し、部屋を登場人物に、通路を人間関係に、ワナやモンスターを事件に置き…

カラーな論文

ジョナサン・カラーとかではなく。どうも論文書いてると黒インクの減りだけが早くなるので、下書きはあまり使わないシアンとかマゼンタで書くことにしようかと思います。うっかりカラーで投稿したらえらいことになるだろなあ。

「仙界通録正史」

「TVアニメーション仙界伝封神演義より」という副題のついたPS用ソフト。 同アニメのゲーム化、といっていいのかどうか。 裏面には「藤崎竜に挑め!」と赤字で。妲己や女媧に挑めじゃないのがポイントです。つまり、ありがちなRPGや対戦ゲームではな…

瀬川高央『核軍縮の現代史 北朝鮮・ウクライナ・イラン』吉川弘文館 二〇一九

とにかく情報が豊富な本です。「19✖✖年〇月、米国務長官が△国と交渉」といった細かな記述が多く、資料としては役立つのですが、核廃絶への大きな見通しは残念ながら見えてきませんでした。それはこの本が悪いのではなく、現実が悪いのです。 実は、「核兵…

なぜ文学研究を通して平和を論じるか

戦争のニュースに熱狂する欲望と、小説を読みたいという欲望は相似形にあるのではないかと、私はあたりをつけています。つまり、安全な場所から危険と興奮を味わいたいという欲望です。 初期の村井弦斎を例にあげますと、退屈な読者が小説(あるいは小説的体…

今さら江藤淳など読み返してみた。

「奴隷の思想を排す」「作家は行動する」「成熟と喪失」あたりを。 観念的な日本文学の伝統・風潮に対し、現実に取り組んで行動する作家の出現を期待している論調と見受けたのですが、それを主張する江藤淳自身の論があまりに観念的・抽象的で、どのように、…

戦争に必勝法はない、しかし必止法なら……

人類は有史以来、戦争に勝つ方法を考え続け、試し続けてきました。 しかし、戦争の必勝法というべきものは、ついに今日まで発明されませんでした。圧倒的な兵力で攻めようが、敵を知り己を知ろうが、負ける時は負けるのです。 たぶん、必勝法は存在しないの…

論文再始動

まずは国会図書館ではなく、近場の図書館を漁って、「予定」のままになってる文献を入手していこうと思います。今年中には完成させたいものです。

垂直脳と水平脳

垂直思考と水平思考、または右脳と左脳という言葉はありますが。 私の場合、脳が物理的に水平になっているほうが、明らかに働きがいいようです。垂直状態の脳が無能すぎるともいいますが。 具体的にはあおむけかうつぶせ、でんぐり返し。そういう姿勢でもっ…