たしか寺山修司にも、ランダムで言葉を紡ぐ詩があったような。探したらみつかりました。「時間割」「読者の選択による並べ変え自由の詩」「綴じられない詩集のための目次」の3編。同書341~344ページ。
「石けりの要領であそんで下さい。跳んだ順序に読みつなぎ、〈詩〉を経験してみることができれば成功です」などと書いてあります。
ただ、私のつたない試みと寺山修司の詩が段違いなのは、素材となる語句の断片のセンスです。それらひとつひとつがすでに短い詩を予感させます。
私のもくろみは、文学作品を断片の連なりに還元するという構造主義の理論を逆に使って、断片の連なりを組み合わせることで文学らしきものを産み出せないかというところにあるわけですが、その断片を作るにも才能は必要なようです。こればっかりはどうしようもないので、半自動小説作成ツールへの道はまだ遠いみたいです。
追記 詩ではカットアップと呼ばれる技法だそうです。