核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

絵心経

 北原白秋の「大東亜地図」で多用されている、

 

[     ]  ひ

   ●     の

[     ]  ま

Ι         る

 

 みたいな感じの絵文字(うまく表現できなくてすみません)。

 北原の独創かと思ったら前例がありました。ウィキペディアの「絵心経」の項より。

 

    ※

 絵心経(えしんぎょう)は、文盲(主に庶民)のために般若心経の文言を絵で表現したもの。

 元禄年間の田山(現在の岩手県八幡平市)で善八という男によって描かれたものが最初であるという。文化初年、盛岡で改良されたものが日本各地に広まった。盲心経(めくらしんきょう)ともいわれたが、現代では人権上好ましくない表現として使うことが憚られている。

    ※

 

 本来は漢字が読めない方々のためだったようです。

 「大東亜地図」の場合、絵心経でない箇所には、かん(勘の字の右側が戈)定なんてむずかしい字も使われているので、低年齢層向けということはなさそうです。

 詩の分野で戦前にこういう前例があったかどうか。一九七八年の『サザエさんうちあけ話』では多用されてますけど。