核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

平和主義全般

題名暫定

『戦争の止め方 日本近代文学における平和主義の系譜』 とりあえずは、これで企画書を書いてみようと思います。

吹浦忠正『「平和」の歴史 人類はどう築き、どう壊してきたか』(光文社新書 2004) その2

宋の向戌が提唱して実現した平和会議について、吹浦著にも言及がありました。 ※ 春秋時代の前五五八年、山東地方に依拠する強国の晋(しん)で平公が即位すると、晋・楚両国と友好関係にあった宋の向戌(こうじゅ)がまず両国に、次いで各国を歴訪して戦争の…

吹浦忠正『「平和」の歴史 人類はどう築き、どう壊してきたか」(光文社新書 2004)その1

ようやく入手できました。新書版ですが、情報量には期待できそうです。

広島G7サミットは無事終わったが

これで核兵器廃絶が近づいたかというと、どうも期待はできないです。 広島・長崎はたしかに悲惨ですが、広島・長崎だけが悲惨なのではありません。 というと抵抗を感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、私は根本的に、兵器をもって国を守る、という思想…

「絶対平和主義」というアイドルがあったらしい

私がドルオタだったのははるか昔、20世紀末で私のアイドル知識は止まってますが。「絶対平和主義」というアイドルが2022年に存在していたことを、検索して知りました。 (2022年12月31日をもって解散したようです。残念) 松元雅和氏がなんと…

『経国美談』以前の「平和主義」用例

これまで何度も、矢野龍渓『経国美談』後篇(一八八四(明治一七)年二月)が、日本語での「平和主義」という語の初の用例だと書いてしまいましたが、もう少しは遡れるようです。 お詫びして訂正します。以下、近代デジタルコレクションの検索結果より。 た…

吹浦忠正「「平和」の歴史   人類はどう築き、どう壊してきたか」(光文社新書 二〇〇四 入手予定)

つねづね私は、「××××年 ○○戦争」といった戦争の年代を暗記させる「戦争史」ではなく、戦争阻止と平和実現の実例を示す「平和史」を教えるべきではないか、と考えてきました。少なくとも、生徒が暗記すべき量はずっと少なくなるでしょうし(これ皮肉ですよ。…

村井弦斎の人生が提起する問題

平塚、豊橋の両市をはじめとして、村井弦斎が脚光を浴びているのは好ましいことですが。どうも毎回「食道楽の人」「食育の提唱者」という切り口ばかりだと、少々不満を感じてもいます。それだけの人ではないのです。そもそも『食道楽』は、シリーズ『百道楽…

村井弦斎の未発見(?)小説「水の月」(『北海道毎日新聞』1889(明治22)年11月1日~12月29日 未見)

数秒前に検索して発見しました。 札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ の新聞小説年表の中に、弦斎居士「水の月」の名が。 出世作「匿名投書」などよりも前の作品です。亡き黒岩比佐子さんも、おそらくこの「水の月」まではご存じなかったのでは…

松元雅和「ウクライナ戦争と平和主義のゆくえ」(『世界』二〇二二年一二月)

この松元雅和氏と私、菅原健史は、ちょっとしたご縁があります。 松元氏の著書『平和主義とは何か』(中公新書 二〇一三)の末尾に、W・ジェイムズの 「平和主義者は、軍国主義者の審美的、道徳的な見地にもっと深く踏み込んでいくべきである」 で始まる「…

ベルクソンの戦争根絶論

ベルクソンの代表作『道徳と宗教の二つの源泉』から、当ブログの関心事に最も近い、戦争根絶論を紹介します。 まず戦争の原因について。 ※ ・・・・・・われわれが前に描いた図式によって、戦争の本質的な原因は充分に明示されていよう。すなわち、人口の増加、販…

「戦後平和主義」の反対語は?

日本国憲法第九条が定めた、いわゆる「戦後平和主義」に、なぜか欺瞞や違和を感じる人もいるようです。武力保持の禁止とはいっても、それは在日米軍の圧倒的な武力による押し付けではないかと。そこまでは理解はできます。本当に日本国憲法遵守を掲げるので…

『機動武闘伝Gガンダム』に垣間見るポスト戦争

もうちょい、昔のガンダム話を。一九九四~一九九五。ポスト冷戦下の作品です。 これまでの宇宙世紀ものガンダムシリーズと異なり、地球連邦に相当する統一政府は存在しません。ネオアメリカとかネオロシアといった、二十世紀末の流れをくむ諸国家が、それぞ…

『機動戦士ガンダムSEED』(二〇〇二~二〇〇三)における復讐の連鎖

最新作『水星の魔女』は見てないので(興味はすごくあるのですが)、昔のガンダムの話を。 実は『SEED』も本放送は見てなくて、『第3次スーパーロボット大戦α』というゲームで知り、ネットで補完したあらすじであることをお断りしておきます。 幼なじみの友…

伊藤野枝「火つけ彦七」に火をつけられた

伊藤野枝、もっと早く読みたかった。久しぶりに私が求めているタイプの小説と出会えたと感じています。 被差別部落を扱った作品なのですが、島崎藤村『破戒』などよりもはるかに苛烈な、とにかく救いのない話です。差別と暴力と報復の連鎖。感動というのとは…

新しい大きな物語ーポスト戦争

リオタールも読んでいないのに先走り気味ではありますが。 「大きな物語の終焉」といわれる現代。ポストモダン(近代以後)とか呼ばれていますが、どうも私に言わせれば、モダン(近代)と、言うほど大きな差はないようです。 どちらも戦争の時代に変わりは…

カフカ「使者」(池内紀編訳『カフカ寓話集』岩波文庫より)とそこからの連想

ごく短い作品なので、あえて全文引用します。 ※ 王となるか、王におつきの使者となるか、選択を申し渡されたとき、子供の流儀でみながいっせいに使者を志願した。そのため使者ばかりが世界中を駆けめぐり、いまや王がいないため、およそ無意味になってしまっ…

はしがいてみた。

前回のまえがきはどうも長すぎたので、1~2頁の「はしがき」を書いてみます。 本書は、近代日本の文学者たちの、戦争を止めようとした作品を通して、戦争の止め方そのものを考えていく。 なぜ文学者なのか?他にもっと現実的な平和主義者がいたのではない…

まえがけない。

単著『戦争の止め方』の、まえがきを書きあぐねています。 書くべきことはわかっているのですが。箇条書きにしてみます。 ・絶対平和主義と平和優先主義の差異。松元雅和氏の定義。これには同意。 ・絶対平和主義の起源を「宗教、特にキリスト教」にあるとす…

村上春樹氏のラジオ番組ー戦争をやめさせるための音楽

昨23時から1時間、東京FMで、村上春樹氏が、戦争をやめさせるための音楽をテーマにした番組をなさっていました。 戦争をなくすメディアは、文学でなければあるいは音楽かもしれないと、私も前から思っています。紹介された歌詞や曲は、好みに合うものも…

話し合いで戦争を止めるためには

話し合いといっても、「誰に」「何を」「どのように」話し合うかが大事なのですが、戦後日本の平和主義者たちはそのことを深く考察してきませんでした。そのあげく、改憲論者や核武装論者に有効な反論を出せずにいる有様です。 話し合いで戦争を止めた最古の…

核兵器で核兵器は受けられない

たとえば、こん棒とか日本刀という通常兵器を例にとると。 相手を殺傷する武器としてだけではなく、同種の武器による攻撃を受け止める防具としても使えるわけですが。 (それらの武器を美化するつもりはありません。事実を述べたまでです)。 一方、防御には…

出せぬ単著の皮算用

装丁の良し悪しについて私は何も知らないので、『近代文学研究叢書』みたいなわかりづらいのでなければ何でもいいのですが。 強いて言えば、「戦争の止め方」という題を、世界各国語で書き並べたものにしたいものです。こんなふうに。 戦争の止め方 How to s…

google翻訳してみた

英語 How to stop the war ロシア語 Как остановить войну ウクライナ語 Як зупинити війну

『戦争の止め方』という本を出したい!

ウクライナでは8歳のこどもが、「戦争の止め方」を検索しているそうです。 私も検索しましたが、これだという答えは見つかりませんでした。 単著を出すとしたら、『戦争の止め方』という題にしたいと思います。 8歳でもがんばれば読めるような文体で、プー…

日本社会文学会、ロシア軍のウクライナ侵攻に反対する声明

一会員として、支持の意を込めて転載します。 ※ 声明:ロシア軍のウクライナ侵攻に反対するロシア軍によるウクライナ侵攻は、ウクライナの主権と独立を侵し、ウクライナの人々の生命を脅かしています。武力による侵攻は、決して許されることではありません。…

絶対平和主義を捨てず

世界情勢の混乱に乗じて、改憲論・核武装論がぶり返しているようですが、私はそれに反対します。核兵器では戦争は防げません。

星新一「ああ祖国よ」(『おみそれ社会』新潮文庫 収録)

今こそ読み返したい作品なのですが、手元になく、浅羽著の索引にもなかったので、記憶に頼って書いてみます。 戦後日本(ゲバラや学生運動への言及などから、1968年前後かと。要調査)。 戦争がはじまります。といっても全面核戦争ではなく、アフリカの…

浅羽通明『星新一の思想 予見・冷笑・賢慮のひと』(筑摩書房 二〇二一)その1

最相葉月氏の評伝『星新一』に続き、本格的に個々の作品を分析した書。 こういう書が出るのを待っていました。個別の作品論には異論もあるにせよ。 もう2~3日はつきあうことになりそうです。

プーチン政権のウクライナ侵攻に対し、ロシア各地で反戦デモ 1700人超拘束

YAHOOニュースより転載。元の記事は産経新聞とのこと。 プーチンらの戦争がロシア国民の総意ではない証拠として。 ※ 「ウクライナ人に謝りたい」 ロシア各地で反戦デモ 1700人超拘束2/25(金) 8:43配信 422コメント422件この記事についてツイートこ…