核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

上田秋成『胆大小心録』より

 以下のような臼ひき歌が引用されています。

 

   悪をきらふを善じやとおしやる

    嫌う心が悪じやもの

 

 悪への憤り自体は悪いことではない、と私は考えます。しかし、それが悪人への憎悪にまで増大し、「悪人が相手なら何をやってもいい」にまで至ると、それはもう義憤の域を超えた、悪そのものと大差ないものになってしまうわけです。

 少なくとも平和主義、民主主義の支持者を自任する者は、上記の臼ひき歌の精神を忘れずにいたいものです。