黒島伝治の「明治の戦争文学」を読むと、戦争に協力した作家として、福地桜痴・遅塚麗水・村井弦斎と並べて戸川残花という、聞きなれない名前が挙げられていました。
桜痴・麗水・弦斎が戦争に協力しただけの作家ではないことは、博士論文で論じた通りですが、もしかしたらこの残花という人も調べたら面白いのではないかと思い、とりあえずウィキペディアで検索してみました。
本名、戸川安宅(やすいえ)(1855~1924)。幕末の旗本→キリスト教の牧師→文学者という経歴。田山花袋・島崎藤村・樋口一葉などとも縁があったようです。
『日本文壇史』あたりを読めば、もっとくわしいことがわかるかも知れません。