一応、二一五ページから三二八ページまでめくり、字面を追いはしたのですが……ダメだこりゃでした。ダメなのはラクラウ+ムフではなく私なのは重々承知です。
1ページたりとて腑に落ちませんでした。アルチュセールの名前も出てきましたが、彼らの『資本論を読む』を読んだ時もこうでした。私がついていくには抽象的すぎるのです。
そこへいくと、「4 ヘゲモニーとラディカル・デモクラシー」は、別人のように明快です(実際、「3」とは別人が書いているのでしょう。訳者も違うけど)。
戦うべき敵は何で、それに対していかなるヴィジョンを掲げ、どう対抗すべきかがはっきりしています。これまで読んできたムフの著作と一貫しています。「3」はラクラウが書いたのでしょう。
いまだに著者たちが多用する「ヘゲモニー」の意味すらつかめていませんが(辞書的な意味はわかっています。著者たちがどう使っているかです)、もう「3」はとばして「4」にいこうと思います。