核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

堺利彦「盛んに豚を食らうべし」(『萬朝報』 1902(明治35)年2月20日

 日本人が白人や中国人よりも虚弱なのは肉を食べないからだ。
 「菜食は決して強国を作るゆえんにあらず」
 「日本人は盛んに豚を食らうてその筋骨を養うべきなり」
 (『堺利彦全集 第一巻』法律文化社 1971 162~163ページより要約)
 
 この翌年にヒットする、村井弦斎の『食道楽』でも、しきりに豚肉を奨励していたわけですが、その背景にはこうした富国強兵思想があったのでしょう。明治初期から流行した牛肉に比べて、豚肉は、堺によると「わが国人、いまだその味に慣れざるがゆえにこれを好まざるもの多し」だったそうです。