核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

マルクス再評価への危惧

 暴力団A組(仮名)がろくでもない組織だったとして、それと敵対する暴力団B組(仮名)は正義の味方ということになるか。なるわけがありません。

 現代社会(呼びたければ資本主義と呼んでもいいのですが、私はその名称を適切とは思いません)が多くの問題を抱えていることは、誰の目にも明らかです。

 だからといって、資本主義を批判していたという理由だけで、マルクスが正しいということにはなりません。チェルノブイリ原発事故をはじめとして、マルクス主義を掲げる国も多くの自然破壊、人道的問題を引き起こしているからです。

 そもそもマルクスの思想というのは暴力革命論なのですが(エンゲルス『反デューリング論』)、マルクスをエコロジストとして再評価したがる方々は、そのへんを不問に付しているようです。危うさを感じずにはいられません。