核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

今年やり残したこと、来年の課題など

 思いつくままに書いていきます。

 まず、サムナーの集団論、あるいはクリリン理論。集団が凝集するには共通の敵を必要とし、集団内の小平和が集団間の戦争をもたらすというジレンマについて。

 宮沢賢治『烏の北斗七星』は、まさに烏同士の仲間意識が、山烏というよそものとの戦争を継続させている様を描いていまして、今年中に論文を書きたかったのですがかないませんでした。

 そして、集団間の(つまり集団内のではなく)戦争をいかに止めるかという、より大きな問題。小川未明『野ばら』は集団を超えた個人間で発生する平和を描いた稀有な作品ですが、その後半を読む限り、集団間とまでは言えないようです。時代を問わず、集団間の平和を扱った文学作品を探す必要がありそうです。

 私が思い描いている世界平和とは、超越者に頼らない平和です(反論もあるかも知れません)。世界警察的な組織が取りしきる平和ではない形の平和。そうしたヴィジョンを、論文を通して示せればと考えています。