核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

TRPGは教育に良い、という論文もありました。

 どうも前回の書き方は挑発的に過ぎたようです。

 いつものようにCiNiiでそれらしい論文を検索したところ、

 

大羽 達己・大井 雄平「テーブルトークロールプレイングゲームTRPG)の教育利用──これまでと今後の課題──」(『教育研究実践報告誌』2022.9 第 6 巻第 1 号 pp.15-22)

 という論文が見つかりました。以下、要旨を引用。

 

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 要旨:アナログゲームの一つに、テーブルトークロールプレイングゲームTRPG)がある。TRPG は余暇中の娯楽としてのみならず、近年では教育場面における利用が検討されている。本稿では TRPG の行い方を概説した後に、TRPG の教育利用に関する先行研究を概観し、TRPG の教育利用における長所と今後の課題について検討した。その結果、先行研究において、TRPG には参加者の QOL 向上などの教育的効用が示唆されていることが明らかとなった。TRPG には、必要とする物品面での負担が少ない長所に加えて、社会性や思考力を高める可能性があると考えられた。その一方で、教育利用に向けた今後の課題として、指導者不足や活動時間の問題、不十分なエビデンスなども指摘された

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 この論文ではいいことずくめですが、コンピューターゲームのような絶対的な判定者がいない分、「口プロレス」「大声合戦」に陥る危険もTRPGにはありまして、「ムギャオーの叫び声」というサイトには、そういう困ったTRPGプレイヤーやマスターの膨大な例が挙げられてもいます。それは前回あげたTRPGの特徴と表裏一体なのですが、うまく「卓を回せない」未経験な参加者にとっては、自由度が重荷にもなるわけです。

 何事にも、過大な期待は禁物です。とりあえず、私はTRPGを教育の手段ではなく、娯楽と社交の一形態として楽しむことにします。