今回はTRPG好き、T&T好きの方にさえ受け入れられないかも知れません。
それほど狭く、深い沼の話です。
T&T(トンネルズ&トロールズ)というTRPGは、敵味方の攻撃力をサイコロの目の合計+個人修正=戦闘力で表現するため、
「大量の6面体サイコロをざらざらとふる、豪快(で大味)なゲーム」
という印象が一般にありますが、それは間違ってはいません。私が中学生だったころの仲間内のT&Tでも、最初は「ゴブリンのすみか」で始まったものの、劇画『ゴッドサイダー』なんかの影響でハルマゲドンな展開になり、大悪魔アスタロトやベルゼバブ相手に、おもちゃ屋で安く買い集めたサイコロをどかっと振り、必死に集計していたものです。それは実に楽しい思い出なのですが。
みんなで遊ぶ機会が減り、ソロアドベンチャー(一人用ゲームブック形式のT&T)でTRPGやりたい熱を満たしているうちに、1~2レベルぐらいのキャラで、せいぜいサイコロ3~6個(他のTRPGに比べればそれでも多めなのですが)で一進一退の攻防を演じる快感がわかってきました。
専門誌『ウォーロック』の記事で知ったのですが、サイコロの目の合計というのは、個数が増えるほど平均値に近い値が出やすくなるので、ドラマティックな逆転劇は起こりにくくなるのです。白熱した名勝負や、より強い武具に買い換えた実感を味わえるのは、低レベル帯のほうがいいようです。
私がたまに書くソロアドが、たいてい作りたて1レベルキャラ対象で、MR(モンスターレート。敵の強さ)はせいぜい40(トロールなみ)までにとどめているのはそうした理由です。呂布のMRがたったの40?というご不満はあるかとは思いますが。宋江のMRが38もあるか?という逆の不満もあるかとは思いますが、