元は『帝国教育』の10月号(?)掲載ですが、ひとまず孫引きで。明治末期における文壇格付けランキングの一例として紹介します。
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今月の帝国教育に明治年間好評書籍大番附といふのが載つて居るが一寸面白い、勧進元が食道楽(しよくだうらく)、行司が新約全書と西国立志編、呼出が陸軍歩兵須知(すち)と鉄道唱歌とイタヅラ小僧日記、東の横綱は不如帰(ほとゝぎす)、大関は言海、西の横綱は肉弾、大関は言葉の泉、東前頭には金色夜叉(こんじきやしや)、我輩は猫である、西前頭には魔風恋風(まかぜこひかぜ)、噫無情(あゝむじやう)などがある。
「落葉かご」 『婦女新聞』 1911(明治44)年10月20日 (四)面 ルビ一部省略
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