核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2021-03-17から1日間の記事一覧

「人から人へ掛け渡す橋はない」

これも『行人』中のセリフです。実際ないです。 長野一郎という人物はそれを求めて苦しみます。ドイツ語や哲学用語混じりでむずかしく語っていますが、要するに人との一体感が欲しいということでしょう。 で、「死ぬか、気が違うか、それでなければ宗教に入…

「死ぬか、気が違うか、それでなければ宗教に入るか」

夏目漱石『行人』中のセリフです。が、そのどれも選ばず、苦悩を何らかの形で乗り切った近代人も当然多いわけで。 以下、『行人』が書かれた一九一〇年代以降の、近代人(おもに文学者)たちのたどった第四第五第六……の道を、なるべく歴史上の順序に即して追…