核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2023-01-05から1日間の記事一覧

強盗法印とヨブ―公正世界仮説と被害者非難について―

『徒然草』の四十六段(堀池の僧正の次の段)に、強盗法印という僧が出てきます。 本人が強盗を働いたのではなく、たびたび強盗に入られたのでこう呼ばれたとのこと。強盗に入られるわ変なあだ名をつけられるわでふんだりけったりです。被害者非難というべき…

『徒然草』四十五段にみる、差別者の側の心理

藤原氏の血をひく良覚僧正。僧坊に榎の木があったので、人に「榎の木の僧正」といわれ、怒って切ったら「切杭の僧正」といわれ、いよいよ腹を立てて切り株を掘り捨てたら、その跡に池が出来たために、「堀池の僧正」といわれるようになった、という話。 作者…