核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

今日は原点に帰って

 戦争について、文学について考える一日にしようと思います。

 まず戦争について。「安全保障のジレンマ」や「チキンホーク」といった、これまで散発的に論じてきた戦争の心理的要因を、自分なりにまとめること。

 小川未明の「野ばら」には、「何かの利益問題で」戦争が起きたって書いてあるじゃないか、と反論されるかも知れません。確かに、経済という要因は無視できません。しかし、経済だけが戦争の原因であるかのような立場(それはマルクス主義と同じく誤りだと私は思うのですが)をとってしまうと、戦争と文学という問題提起はそこで終わってしまいます。

 このまま「野ばら」論を書いていいのか、ちょっと迷っているゆえんです。

 そこで、戦争の心理的要因について書いた文学作品があるといいのですが、石川啄木「我等の一団と彼」は集団論ではあっても戦争論ではないし、福地桜痴『女浪人』は結末部で主人公が日清戦争に賛同してしまっているし。三島由紀夫『美しい星』という手もあるかなとか、目移りしてしまっています。今日中には扱う作品だけでも決めたいものです。