核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2023-06-25から1日間の記事一覧

火星弦斎記

一九二〇年、月に植物があるとか、火星から無線電信らしきものが届いているといった話題の後、村井弦斎は独自の文明論を展開します。 ※ 諸国の学者が頻(しきり)に火星との通信の事を研究し始めました。中には圧搾瓦斯(あっさくガス)の放射力を利用して、…

弦斎にとって「月」とは

『水の月』は、題名に反して、月世界に水があって生命体がいるとか、そういうヴェルヌ風のSFではありませんでした。そもそも月自体、話に絡んできません。 では、弦斎文学にとって月とは何か。『水の月』の二年後に書かれたメタフィクション『小説家』に、…