核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

木下尚江『火の柱』再読

 この反戦小説で論文を書いたのはもう十年前ですが、わけあって読み直してみました。
 あのころの新鮮な感動は失われていませんでした。
 ただ、当時の私を突き動かした、クライマックスの、
 「力を以て来るものには、只だ温順を以て応接する外無いでせう」
 には、少し不満が残ります。「温」よりも「熱」のほうが、今の私の心境にはふさわしいようです。