核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

賀川豊彦『空中征服』 より 水力発電

 煙害撲滅をめざす賀川市長への、当然といえば当然の反論。
 
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 「おい、賀川、貴様は大阪市の煙筒から煙が少しも出ないようにすると言うじゃないか、いったいそんなことが出来ることか、出来ないことか、やってみるがよい! 煙が出なければどうして機械を回すんだい? 」
「電気で回せばよいじゃないか! 」
「その電気がさ! 煙が立たなければ起らんではないか! 」
「水力で起るじゃないか! 」
「水力って、なんぞい! 俺にはちっとも判らねえだ!」
 (「一八 暴力と真理」)
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 例のごとくウィキペディアで下調べしますと、「大正から昭和初期にかけて大規模な水力発電所が多く作られ、1950年代までは電力の大半は水力発電によるものであった。1960年代以降高度成長期に入り獲得した外貨での安い化石燃料獲得により火力が増大していった。1955年には水力は全電力の78.7%であったが、1962年には水力46.1%と火力が逆転した」とありました。
 1922年の水・火比率、ならびに石炭と電力の比率はどれくらいだったのか?これも要調査です。
 また、川底の生き物たちから生き方を学ぶことと、水力発電は矛盾しないのか。これは調査というより、こっちが考えるべき問題のようです。